続きはナオさんだけに送ったのだけれど、読む前に誤って消してしまったからもう1度送るように「依頼」されたので、どうせならと思ってブログにアップしました。「@」と「<」の記号の違いは前の記事のとおり。難しいテクストだけど、メイさんからしか意見が寄せられないのも淋しいネ。
読みの方は議論が行きついた感じだネ、これ以上2人で続けてもメイの言うとおり「平行線」のままだろネ。 ナオさんの参考のためにも、いちおうのコメントは付すけど。 ---- may_さんは書きました: > > 先生!ご返信どうもありがとうございます! > 今日は、ファックから電話がきました。先生に会いたがってましたよ!!! > > そして、先生の読みをありがとうございます^_^ > Tの変化は読み取れない、ということですが、大野に内的焦点化された語りが選択されている、ということからすると、大野がどう受け取ったのかが、やはり重要になってく るのではないかと思います。 @ 大野が受け取ったTの像として読んでいるつもりだけどネ。それ以外の情報は無いのだし。 > また、Tが自分の意図を明示するのは唐突ではない、とのことですが、最初にTが大野にこの話を持ってきた段階では、Tは、「奥さんのため」ではなく「依田のため」にや ってほしいと言いましたが、小説を受けとった後では「依田さんと奥様」「ついでに私の意図」を汲んだものを大野が書いてくれた、と喜んでいて、そのうえ大野を唖然とさせる 口調と態度を取ったということは、唐突、といいますか、大きな変化に感じました。あの小説に、三人の意図が隠されている、として、もう一度読者に読むことを促す、という効 果もありますよね、このTの台詞は。(繰り返しになってしまって、すみません) @ Tが発言として「~のため」と言っているのは、状況に応じているだけの話だと思う。 ただ大野が引き受けてからは、時間と共に小説(依田の意向)の実現に向けて尽くしたいという思いは募っていると思う。 その思いが大野を亞然とさせる発言(そんなに重視しないけど)を生んだのだろネ。 「読者に再読と促す効果」を強調すると、ヒッキ―先生が紹介してくれた現代小説のモチーフに近づいてしまうと思う。「効果」ではなく、誰の意図かを読もうとしている点が議 論になっているのだし。 > 非常に気になりました。大野が小説を書いている間に、何かがあった、とも読めるかもしれません。 @ そこまで読もうとすると歯止めが効かなくなると思うナ。テクストからは読めないし。 > また、Tの言葉をみると、依田は奥さんがいないと「生きていけない」「まったく生活できない」などと、あくまでも依田の「生活」のことを言っていて、もはや劇作家であ る依田への「敬愛」というレベルではなく、生活者としてのレベルで依田を見ているような気がします。 > なので、小説にしたい、というのも、依田の「希望」とは思えないんですよね… @ 生活と劇作家としての依田を切り離して考えるのは全く賛成できない。 Tは丸ごとの依田を大切に思っているのだろうと思う。 メモをとってきた以上、依田が表現しようという意志を持続していたことは疑えない(未知恵には想像=創造できないことが殆ど)だろう。ただそれを自分でまとめる能力を 失っているという自覚があるので、大野に虚構作品としてまとめてもらいたいと言っているのだと思う。 > 当の大野も、小説にすることの意味に疑問を感じて迷いに迷いながら書いてますし、作品を生み出すつらさを知っているであろう、劇作家の依田は、こんな依頼をされた創り 手が戸惑うことぐらい容易に想像つくと思います。 @ 依田にはそんな「想像」する能力など無い状態だと思う。 もう、劇作家としては役に立たなくなったとはいえ、自分の体験?(これもウソかもしれませんが)を、前に対談した程度のつきあいの若い小説家の手を借りてまで小説という形 にしてほしい、と果たして思うでしょうか。 @ ウソではないと考えるのは上記のとおり。 依田が大野を評価しているのは、大野の過去の小説を読んでいて、その上で大野にすがり付いて いる(非常事態になっている自己認識があるので)のだと思う。 依田をめぐる真実は、この女たちの、「依田のため」などといった言葉の奥に迷宮入りしてしまっているように思います。 @ 「迷宮入り」(ヒッキ―先生の言う現代小説の読み方)させないのならどう読むか、と議論しているはずじゃないのかな?
* 続きが上手くコピペできないので、改めて「その4」にアップするヨ。