岡本かの子「混沌未分」  マッチン頑張れ!

恒例の感想を述べた中で、前ゼミ長のサットマンが言った言葉が、今回のレジュメの素晴らしさを明かしている。
この作品は昨年夏のヒグラシゼミでも発表を聴いたのだが、その際にサットマンが思ったのは「何も伝わってこないし、何も残らない」レジュメだったという。
それに比べると、今回のレポは議論を誘発できる内実を具えていたのは誰しも感じたこと。
久しぶりのサナエちゃんが教員採用試験から一時的に解放されて復帰していきなりのレポ、ボケてなくて良かった。
成長率では抜群のコイちゃんが、例によって「らしい」読みを提示して議論を沸かせた。
去年のゼミではよく分からなかった作品のオモシロさが、レジュメと議論のお陰で理解できた気がした。
たしかにかの子はカニが好き、というのは言葉遊びで、かの子文学は面白い!
次回は内田百輭で・・・何だっけ?

(補記)
 最近まったく姿を見ないので心配していたマッチンは、大正ゼミのゼミ長さんとして大活躍していてこちらに顔を出すほどの余裕がなくなったとか。
 実習に行くので髪を黒く染めたので、会わせるカオならぬカミがないので来ないという説もあったが、実情は文学研究離れをしたわけではなかったと知り、とても安心した。
 伸びしろが十分ある学生だと感じていたので、ゼミを続けていると聞いてホッとしたしだい。
 そもそも自主ゼミを複数こなすのはタイヘンなことで、他大学の博士課程に籍を置きながらも今でも殆ど欠かさず参加しているハルチンのような超人しか可能ではないと思っていた(学部時代から昭和と万葉)。
 数年前から国語の学生が二分化し、数少ない意欲的な学生が複数のゼミに属して頑張る一方、大多数のテキトーな学生が自主ゼミに参加しなくなっている。
 ハルチンは古典と近代のゼミに属していたが、このところは二つの近代ゼミに属す学生が目立ってきていて期待と心配ともども抱いている。
 (二兎を追う者の末路に踏み入らなければいいのだけれど。)
 近代ゼミはレポにならなくても、毎回キチンと自分の読みを用意するほど打ち込めば、上記のコイちゃんのように飛躍的な成長をする可能性があるが、二つのゼミでそれを続けるのはタイヘンなはず。
 ましてやサークルもやりながら複数のゼミをこなして行くのは、ニンゲンわざではないかもしれない。
 だからマッチンがゼミ長として大正ゼミに打ち込むのは間違った選択ではないと思い、ここにエールを送りたい。フレー! フレー! っていうやつを。