ゼミ感想

3月は毎週やっていたせいか、案内に追われて感想の方が疎かになってしまったので、遅ればせながら簡単に。
市川春子の漫画論はヒグラシとしては特殊な分野ながらも、ボク以外の皆さんけっこう馴染んでいるらしく、切り込んだ発表に対応して議論を盛り上げてくれて勉強になった。
イカの古典文学研究は知らないけれど、漫画論はとてもらしくない切れ味で刺激と楽しさを味わうことができた。
夏ごろには別の作品で発表するというので嬉しいし、歓迎している。
川端の珍しい作品についての発表は、文化人類学のターム(用語)・概念を使って切り込もうとした意欲は買えるけれど、あまり有効ではなかった印象。
ビッグな作家でもマイナーな作品は論じにくいもので、思い切って先例の少ない方法・理論を利用してハマルと面白い論になる可能性はあるものの、外すと理論とテクストがバラバラなパッチワークになりがちなので気をつけないといけない。
今回の発表はそれほどバラバラな印象ではないけれど、もっと練らないと説得力のある論にはならないので検討し直してから論文化してもらいたい。
仕上がったら論文指導します。
先日の山手樹一郎の論はその論文指導の様相になってしまったけれど、参加者にはその点の学習をするイイ機会になったと思われる。
4月の新学期が始まったばかりなのに10人近くが集まったけれど、珍しく学大関係者以外が多くて立教3・一橋2という参加模様。
学大の常連は参加できない無念さを伝えてきた者が少なからず。
漫画ほどではないけれど、ヒグラシでは先般の小松左京と同じく珍しい出し物だったので新しい刺激でベンキョウさせてもらった。

@ 5月の発表者を募集中ですが、先日のゼミでも希望者がいた模様(呆けて記憶が定かではないながら)。
 1ケ月に1回と決めているわけではないので、エントリーの連絡を待ってます。