三島由紀夫「近代能楽集」論  『現代文学史研究』最新号発売

この間しばらく取り組んできた三島論が掲載された『現代文学史研究』第22集が刊行された。
いつもながら編集局長の野中潤さん(と山根正博クン)の尽力のお蔭である。
在職中はなかなか協力(最低限できる論文寄稿)できなかったので、退職してからはできる限り頑張って書こうと思っているので、前号に川上弘美「神様」論を載せ続いて今号にも書くことができた。
前号は頼りない薄さだったけれど、大久保典夫所長は「内容では近年になく充実した号だ」と評価してくれたとか。
それでもそれなりの厚さも欲しいと考え、今号は吾ながら長いモノを書くことができたので満足しているところ。
全体が110ページのところ、拙稿は30ページ弱だから数字的にも明らかで気持イイ。
同人研究誌ゆえ寄稿ページに応じて刊行費がかさむので年金生活者にはキツイところもあるものの、在職中に夢見た研究同人誌が所長のお蔭で実現できているので、その点でも満足している。
ともあれ今号も大久保所長の安岡章太郎論・野中さんの春樹「アンダーグラウンド」論を始めとして、安藤聡さんの横光「旅愁」論・倉持三郎さんの石川達三「生きている兵隊」論等々と力作が並んでいるので心強い(その他に小論やエッセイ等が6本)。
これで1000円ならお買い得だろう。
売れても私の財源とはならないけれど、機関誌を発行する元になって若い書き手の負担を軽減することにつながるので、宜しくご購入のほど願いたい。
215−0027 川崎市麻生区岡上125−4  現代文学史研究所(野中さん宅) が申込み先。