ユトリロ展  鴨居玲展  小宮英夫

7日に7年間務めた上野忍丘高校定時制の同窓会があり、4時開始には時間があったので新宿に寄ってユトリロ展を観た。
中学生の時に図書館の司書室にある画集でユトリロを知ったけれど、一緒に収録されていたモディリアニの方が目的だったかも?
モディリアニの絵の中にはヘアーも露わな裸女もあったからかもしれないけれど、ユトリロの絵の方の方に強く惹かれていたのは確かな記憶としてある。
確かにモディリアニの絵は写実ではないから、いかに多感な中学生でもエロティシズムを感じにくい。
それはともあれユトリロ好みはやがて薄れて、ビュッフェになりムンクになり棟方志功になりルオーになりエゴン・シーレになりジャンセンになり香月泰男になり・・・と好みが移っていったしだい。
もうユトリロなど観ないと思っていたのに、先日「ぶらぶら美術館」(BS日テレ、金曜夜)で特集していたのを観たら意外にもイイネ! と感じて驚き。
もちろん何度も記したとおり、この番組にも出ているおぎやはぎの小木は無知で低能で恥知らずにも目立ちたがるので不愉快千万、消えて欲しい芸人の1人だけれど。
テレビで観てもけっこう見入ってしまう魅力を改めて感じたので、期待しつつユトリロを観に行く気になった。
同窓会場は鶯谷(入谷)だから、去年は上野でやっていたバルチュス展に寄ったのだけれど、今年の上野は観たいのが無く、そのせいもあって新宿のユトリロ展に行ったわけ。
一緒に母親のヴァラドンとかいう画家の絵も展示されていたけれど、テレビで見た時からまったく感心しなかった。
ほとんどシロウト並みながら、ルソーほど嫌味は無い、とはいえ見ちゃいられない。
それはどうでも良かったのだけれど、肝心のユトリロがほとんどイイと思えないので困った。
テレビで観た時のように心が動かされないので、あれっ?! の連続。
あれこれ観方を試したのだけれど、普通の絵のように絵の大きさの距離から見るとアラ(無くもがなの人物など)が目立ってツマラナイけれど、絵の大きさの3〜5倍離れて観るとまぁまぁ観られる感じになった。
一般には実物にこそアウラ(オーラ)があるはずなのにそれが感じられず、テレビで観て済ませるほどの絵でしかないのは哀しかった。
後悔したのは、後で調べたら東京駅のステーションギャラリーで鴨居玲展をやっていたらしい(7月20日まで)。
鶯谷からも近かったのに!
鴨居玲は昔テレビで観て衝撃を受けた画家ながら、寡作のゆえか知られてないせいか展覧会の情報をつかめたことがない。
今回は吉祥寺の井の頭線駅でポスターを見て知り、遅ればせながら5日の朝日新聞の乾山の一面広告の脇にも宣伝されていたので、絶対に行こうと決意を新たにしている。
皆さん、有名だからといってユトリロ展なんかに行かずに鴨居玲展に行きなされ!
(東女の近藤裕子女史が主催しているキムケンの参加者でもある画家・小宮英夫さんの「飲食(おんじき)」という作品の絵葉書を、ご本人からいただいて連想したのが鴨居玲の画風だったので、他の絵も見たい気になったのを思い出した。)

@ これを記しながら「ためしてガッテン」をみていたのだけれど、個人的には果物で一番好きな(血圧の薬を飲み始めてから自制しているけど)グレープフルーツは、頭が平なのが甘いのだそうです。
 3分煮沸してから氷で冷やすと、皮が簡単に剥けるそうです。(包茎の皮は同列に扱えないので注意!)