長島弘明  兵藤裕己  桐原書店  やまなし文学賞

先日の秋山虔先生の通夜で、長島弘明が会場係をやっていたことは記した。
長島クンは近世文学では傑出した研究者になったけど、院生時代には三好師の演習にも参加して大江で際立った発表をしていた印象が残っている。
お浄めの席では兵藤裕己クン(長島氏同様で目立っていた後輩)と向かい合って飲食した。
兵藤・長島両氏という錚々たるメンバーが桐原書店の教科書の編集をしているのだから、古典の部も自慢できる教科書だと思う。
兵藤氏とは桐原の仕事の話をしたけれど、現場の皆さんが採用してくれないとこちらもガンバッテ編集した甲斐がないのでヨロシクご使用下さい!
数日経って学大に行ったら懐かしいやまなし文学賞のポスターを見かけた。
毎年この賞の大きなポスター(糸巻きの絵?)が助手部屋の外に貼ってあったのを覚えている。
遭ったばかりだったせいか、選考委員の名前に兵藤氏が入ってあったので驚いた。
いつ代ったのか気付かずにいたけれど、詩歌専門の委員(名前は失念)と交代したらしくその名は無く、そういえば中島国彦さんの名もあった。
詩歌専門の方が委員に加わるまでは風通しが悪い選考が続いていた印象だったけど、その後は詩歌からも東大系の現役研究者からも選ばれるようになったので喜んでいた(ブログにも記した)。
風通しが悪かったというのは、特定の委員の独断専行(選考)が好みや学閥で見え見えの感じだったのを言うのだが、兵藤氏がそんな悪しき傾向に抵抗できるか心配になった。
中島さんは公明正大な方だから兵藤氏も意見を言いやすいのではないかと察せられるから、兵藤氏も遠慮なく自分の評価を主張してもらいたいものだ。
最近の古典文学研究のレベルは知らないがイイと思うのは推薦すればいいし、逆に東大の学閥意識は絶対に謹んでもらいたいとも思っている。
研究にも開いた数少ない賞なので、選び抜いて納得できる選考を期待したい。