1月は2回できるかも?  佐藤春夫「美しき町」

先般の昭和文学会でファミリーの石川偉子サンと構大樹クンに出会ったので、これ幸いとヒグラシでの発表を促したら二人とも前向きな返事だった。
ヨリコさんは前記のとおりで、既に初出テキスト10部をボクの自宅まで持参してくれた。
新興宗教モノだというので、先ほど読みにくいコピーながら引き込まれるように入って行けた(未読了)。
オーム真理教の麻原に典型されるように、新興宗教はエロがらみなのがこの作品にも露出しているせいかもしれないけど、テーマとしてもとても面白い。
吉本隆明が「知識人の大衆小説」とか名付けた、高橋和巳邪宗門」のメチャ面白さにも通じているせいかも。
和巳の小説は2・26事件の頃に大弾圧を受けた大本(おおもと)教がモデルだと言われているけれど、性的にはどうだったのかは知らない。
指サックさん(山田有策氏)から『松本清張研究』の宗教特集号をもらったままだったのを、以前ヒグラシで清張(?)をやった時だったかに少しだけ読み齧ったのだけれど、ゼミまでもっと読みたくなった(ヨリコさんに上げると言ったら持っていると言われたので)。

さて学芸大博士課程のバンセイ君(大樹=たいき=大器の連想)が現在「美しき町」論をまとめている最中なので、それが仕上がったら2月に別のモノで発表したいと言ってきた。
「美しき町」論が未発表なら1月前半に発表して皆さんに叩いてもらった方が論のレベルアップになるヨ、とそそのかしたら以前大井田先生の授業で発表したのとは別の内容(第一次世界大戦がらみと言ったかナ?)というので、急遽1月9日(場合によっては10日)を目差すことにした。
センター試験は16・17日だから会場は大丈夫そうなので、
1月9日(土曜)に佐藤春夫「美しき町」でやる予定です。
文庫では岩波の『美しき町・西班牙犬の家』に入っています。
有名な作品なので各種の日本文学全集の佐藤春夫集に入っていると思います。
青空文庫にも入っていれば、テキストを用意せずに済むのだけれど・・・
作品としては「西班牙(スペイン)犬の家」の方が圧倒的に面白いけどネ。
前回急に体調を崩して不参加だった一時帰国中のユキオ君(フランス留学中の一橋大院生)が、今度は来れるとイイのだが。