ドリアン助川(明川哲也)  桐原書店の国語教科書

「ニッポンのジレンマ」という番組を見ながら、最近集中してやっている頂戴した手紙や年賀ハガキを(捨てる方向で)整理していた。
中身の無さそうなのに自己肥大し過ぎた感じの古市憲寿というMCが不快感を催させたせいもあってか、あまり面白くなかった。
続いてすぐに「東北発未来塾SP 言葉探しのバス旅」という番組が始まったのでそのまま見始めてしまった(最初の部分は「うまズキッ」の方に回したけど)。
今日のはSPだったけれど、この未来塾という番組には敬愛する映画監督(『青銅』で紹介した是枝監督)も出ていて好い番組だとは思っていた。
ドリアン助川が想定以上に良かったし、彼の的確なアドバイスを生かした6名(1人とてもカワユイ学生がいた)も、その成果発表の際には想定以上の詩を創って上手く朗読していたので驚いた。
再放送だったのでもう放映しない可能性もあるけど、最近はパソコンで見ることもできるとも聞いたのでおススメしたい。
ドリアンは本名(?)明川(あきかわ)哲也といってけっこうマジメな方面でも活躍していて、そのエッセイは桐原の教科書にも載っているほど。
いろいろな本を出しているようだけれど、たぶん読んで損するようなものではないと察している。
明日のヒグラシゼミは小林秀雄「当麻」(こちらは最近教科書から姿を消した模様)を取り上げるけれど、高橋昌一郎小林秀雄の哲学』(朝日選書)ほど代金と読む時間を損するサギ本は無いということは以前記した。
ドリアンは、というより明川は「何かを持っている」と感じさせる人だと思っていたけれど、これほどスゴイ人だったとは思わなかった。
3・11後には自転車でフクシマまで行きながら、その途次に被害を受けた人々の話を聞いて行ったという行動力がハンパじゃない人だ。
詳細は見ないと伝わらないだろうから何とか見てもらいたいけれど、塾生たちに言葉による表現を伝える手法も見事、並大抵の教育者ではない。
桐原に載せて良かったと自讃できたしだい。
番組を見るだけでなく、ぜひ彼の本を読んでもらいたいと思う。