入来祐作(ソフトバンク投手コーチ)  桑田真澄

今BS1で「入来祐作コーチと選手たち」という番組を見ながらブログを記していたのだけれど、なかなか面白い。
入来(いりき)というのは巨人でピッチャーだった人で、今はソフトバンクのコーチをしているのだそうだけれど、コーチになるまでの苦労を生かして若手を育てている姿勢がいかにも教育者のものだから興味深い。
巨人をクビになった後は大リーグ挑戦までもやったそうだけれど、結局はバッティング投手に落ち着いたものの、労働時間が1日10分程度しかないこともあって悩み抜いた挙句に鬱状態になったとのころ。
その後は道具やグラウンドなど裏方の仕事に就いて6年間落ち着いて働けていたのだそうだけれど、桑田真澄に「謙虚になれ」と言われて悟るところがあったとか。
桑田は清原にも「謙虚になれ」と言いたいところだろうけど、入来に比べるまでもなくビッグになり過ぎた清原には誰の言葉も通じまい。
入来の方は作シーズンからかつて巨人の同僚だった工藤監督から2軍の投手コーチに要請され、自分でもまさかのユニフォーム復帰。
現役投手からそのままコーチになったとしたら、上から目線で選手を叱り続けてすぐにクビになっただろうと振り返っていたのにリアリティがあった。
清原ほどではなくてもヤンチャだったのだろうけど、「謙虚」に裏方を6年間続けていたお蔭で選手に伴走する形でコーチをしている姿に好感を持てた。
入来は伴走という言葉を使っていたわけではないけど、彼が親身になって選手を育てようとしている姿勢は教育者そのものだった。
桑田の巨人入りの経路を思い出すと、桑田という人間は信頼できないものの、入来に対する忠告はタイムリーだったに違いない。
桑田は清原を裏切った過去をどう「謙虚」に総括しているのか、知りたいものだ。