太宰治「グッド・バイ」  ケラリーノ・サンドロビッチ  小池栄子  北村想

今日は昼間からたくさん更新できたのは、ケラが「グッド・バイ」をもとにして作・演出した舞台録画を観ながらブログを記していたからだ。
前にNHKBSのプレミアム・シアター(日曜深夜)で放送されたものを録画したもので、近年にない傑作かつ笑劇(衝撃)。
演劇を観るのは、仲間の皆さんと楽しむ部活とは異なり、独りだけで味わう至福の時間(とき)かな。
あまり期待していなかったのは、原作の太宰作品がツマラナイ印象しかなかったからだけど、さすがにケラが書き直すとハチャメチャに笑えるしろものに変身している。
ケラも三谷幸喜も実際の舞台を観たのは1度だけだけど、共に高価な割には面白くなかったという記憶しかない。
でも録画してあるもの(つまりテレビで放映されたもの)はほとんどが面白い舞台ばかり。
中でもケラでは「犬は鎖につなぐべからず」を始めて観た時のインパクトはすごかった。
三谷ではもちろん「笑いの大学」や「巌流島」、それに「13人の優しい日本人」などの二転三転する構造の衝撃は天才を思わせたものだ。
(それぞれビデオやDVD・ブルーレイに録画してあるのでお貸ししますが、自家で行方不明のものもあるので困る。)
ともあれ「グッド・バイ」だけど、小池栄子の演技がスッバラシイ! とにかく笑える。
こんなスゴイ役者だとは誰も予想してなかったのじゃないだろか。
ケラの演出能力もあるけど、小池の潜在能力も凄いレベルでそれを引き出したケラの双方を褒めるべきなのだろう。

同じ作品を核戦争の恐怖を表現した「寿歌(ほぎうた)」の作者・北村想が脚色したものも放映したのも録画してあるけど、今日は冒頭しか観てない。
野田秀樹主催の「夢の遊民社」が、東大駒場の寮食堂で公演していた頃から観ていた(と記憶する)段田安則が好演している。

やっぱ演劇を〈観る〉のは、〈読む〉のと違って楽で愉しくてイイ。