「図書新聞」  松波太郎「ホモサピエンスの瞬間」書評

18日付の『図書新聞』3259号にボッキマンこと松波太郎の最新作の書評を載せたけれど、販売中なのでまだここには公表できない。
ただゼミ部などの部活の仲間には添付で送らせてもらったところ、書評のオモシロさで作品を読んでみたいという返信が多かった。
実はカン違いして書評の初稿の方を送ってしまったのだけれど、市販されている決定稿には初稿の第三・四段落が編集部の意向でカットされているのでオモシロさは半減されたかな。
作者のボッキマンとボクとの関係は伏せた方が良かろうというモットモな意向だったけど、お蔭で市販版は研究者は生ものについて論じるのは控えるべきだと言いながら、その当人が出たばかりの小説(生もの)についての評を書いている矛盾が露わになっている。
末尾には初稿では記してないアレゴリーとして読む見方が付されているけれど、その他は初稿の方が余計なオシャベリが多くて楽しいのはごもっとも。
書いてから発表されるまで時間がかかったのでウロ覚えだけど、下書きの段階では蓮実重彦さんが朝日新聞文芸時評を担当して結果的に恥をかいたのみならず、血迷って昔はご自身でも小説を書いたこともあるとからかった言葉もあった。
ところがその直後に三島由紀夫賞を受賞してしまったので苦笑が止まらなかったけど、授賞は迷惑だとグズりながらも頂くものは手にしてしまって情けないということは既に記したよネ。
イイお年ながらなかなかのパフォーマーぶりに脱帽!

ボッキマンは文学界新人賞を受賞してからも、時々母校の一橋大学院の授業には顔を出すことがあったけれど、2年以上前のボクの退職記念の際に来てくれて以来まったく姿を見せてくれない。
こちらからは連絡法を聞かないことにしているので、時々文芸誌に名前を見るだけになっている。
想定以上に売れっ子になってしまったのでジャマはしたくないけれど、近いうちにゼミ部の時にでも仲間に会いに来てくれればと期待している。
もう1人の作家・金城孝祐クンは、2ケ月に1度の釣り部(&呑み部)の常連で活躍しているのだけれどなァ〜(そのせいで書けないのかな?)。