土佐直樹の急死

同期に入学した友人、土佐が死んだ、死んでしまった!
永久に死にそうもない元気マンだったのに。
入学時の童顔をそのまま維持していて、数年会ってないけど童顔のままで変わりようがないと思っている、そのまま死に顔になるというのも似合わないのに。
驚きは突然やってきたけれど、悲しみは絶えることなく湧いてくる。

入学した時からギターをフツーに弾きこなし、クラスだけでなくサークルその他の付き合いも驚くほど広かった。
全共闘運動が始まってからも時々やってきて、クラスのヘルメットをかぶって暴力を振るえない「暴力学生」をやっていたものだった。
よく一緒に呑んだけれどツブレた姿を見たことはない、むしろ新入生の合宿所でクラスメイトが廊下に吐き散らした汚物を平気で雑巾がけしていた姿が忘れられない(想像するだに吐き気を催す)。
何ごとにも動じないヤツだったけど、失恋した時は無理に付き合わされて涙ながらのグチを聞かされたもの忘れない。
就職試験では集英社に受かったのに、それを蹴って山陽新聞に行ったのは「トシくってから『プレイボーイ』の編集なんかやらされてはかなわんからナ」とのこと。
岡山出身だったせいもあったのだろうナ。
まだ新入社員だった頃、本社がある岡山でカワカムリ君と3人で呑んだことがあったけど、その前日だったか2人で呑んだ後で交番の中をションベンだらけにして逃げたと自慢していた。
捕まっていたらクビになっていたかもしれないけれど、無事乗り切って20年後(?)東京支社長として戻ってきた時には仲間と祝杯を挙げたものだ。

死因がクモ膜下出血では仕方ないところもある、急にやってきて防ぎにくい病いだからナ。
頼まれるとイヤとは言えないヤツだったから、何か無理を通していたのかな?
そろそろとは思いながらまだまだと思っている年齢なのだけれど、まさか土佐が先に逝ってしまうなんて、と昔の仲間が皆思っていることだろう。
冥福を祈るのみ。

(実は学大とはマンザラ無縁ではなく、小若という女子学生が山陽新聞に就職したら、何と土佐のいる課(?)に加わったというので驚いたことがある。)