今観ながらブログを記しているのだけれど、意外にツマラナイ。
やはり最初観た印象が強すぎたのかナ、いろいろ工夫をしているのはよく伝わってくるのだけれど、楽しめない・入って行けない。(だからブログを書いている感じ)
笑いを誘おう等の細工をし過ぎて、作品が本来持っている不条理な雰囲気が薄まってしまっているせいかな。
それとも体調が完全じゃないせいかな? けっこう元気になっているのだけれど。
ツマラナイつながりで老人の感想を付しておくと、スマップが引退するというので大騒ぎしているのが分からない。
AKBほど大人数でごまかすわけじゃないけど、スマップの歌で感心したことは絶無だ。
(歌手としてはダメだと言ってるので、その他の才能はこの際除外して記している。草磲の演戯も見違えるほど上手くなっているし。)
なんでこんな歌がヒットしているのかと疑っていたら、ある日「ヨゾラノムコウ」を原曲のスガシカオで聴いたらすぐ胸に響いてきたので、イイ曲なんだ、素晴らしい歌手なんだとスガシカオのことを覚えた。
スマップだと気持が全然入ってないからツマラナイのだ、とスガシカオを聴いて理解できた。
同じようなことを昨日Eテレの「スイッチインタビュー」でいきものがかり(当初は生き物語だと勘違いしていた)の中心メンバー水野良樹という人(相手は西川美和という映画監督で面白かった)の発言を聞いて思い付いた。
彼は男友達と2人で活動していたけれど、自分の歌(曲)が閉じ過ぎていると感じたので明るい女性ボーカルを入れたと言っていた。
ボクに言わせれば、それであのグループの歌はツマラナイものになってしまったのだろうが、スマップと同じように一般受けしたのだろうネ。
いきものがかりのオリジナル曲を知らないけれど、「カヴァーズ」で他人の曲をあの女性が歌ってもツマラナイわけだった。
スマップよりも声は出ているかもしれないけれど、どちらもソツなく流して歌おうとしているだけで、他人に訴えようという気概がまるで伝わってこない。
ボクのとっては、水野という男が自分の曲を歌ったのを聴いた方が楽しめると思ったネ。
さらに同じようなことを敷衍(ふえん)すれば、「カヴァーズ」のMC女子が感動して涙流していたクリス・ハートについても言える。
キレイな声だけど全然訴えてこないので気持が動かなかず、なぜ泣いているのか不可解だったけど、3曲目だったから曲のせいでもあったのかな、録画はすぐ消したので分からないが。
美声で正確に歌うのを聴きたいというなら、クラシックの歌手に歌わせればいいのだけれど、BSでたくさんあるこの手の歌番組(主に合唱)が実にツマラナイのをみれば理解しやすいだろう。
中原中也の詩を作曲するというのは、同時代から「スルヤ」というグループの作曲家が試みているが、これをクラシック歌手が歌っても全然「中也」が響いてこない。
やっぱり友川かずきの作曲で、彼のギター弾き語りがサイコーだネ(カセット・テープなら貸してあげられます、矢野利裕クンから返してもらったかな)。
クリスは美声で上手いけれど、それだけなんだナ、ボクにとっては。
スマップはもちろんいきものがかりの歌手よりも遥かに上手なのはもちろんだけど、聴いていて心に入ってこないからツマラナイ。
どれも子供が上手に歌っているのと差異を感じない。
だから例えばパン君がカラオケでソツなく歌うだけのを聴いていても感心しないのだナ、味が無い。
ノーベル賞をもらうことにしたというディランは、決してクラシック歌手のようには上手くないけれど、もの凄く訴えてくるし響いてくる。
などと長くなっているうちに「あの大鴉、さえも」が終っていた。
ディレクターの名前が出てきたら関谷(崇)とあったので笑えた。
次の賢治の生涯を戯曲化したという井上作品には、あの嫌いな女優が出てこない(後で出てきたりして)ので安心して観てる。