法政大院生のヤル気

(まだ仮ながら)受講生13人の中10人が留学生ということで授業の充実が心配だったものの、まったくの杞憂だったのでひと安心。
3回目の今日は少々欠席者が目立ったけれど、修士課程の今どきから修論の中間発表的なものを課しているためでもあったと聞いて(修論に関係ない授業を気軽に欠席すること自体は問題ながらも)、教員と院生のヤル気満々さが伝わってきてビックリ。
教員サイドがその気になっても、院生・学生がそれに応じなければ効果は無いものだけれど、今日までの留学生を含む法大院生の姿勢を見る限り実力が身に付くだろうと思えた。
学大の(近代分野の)教員が「放牧」(山田有策氏の言葉)し過ぎていたのかな(最近の学大は知らないけど)。
法大方式なら留学生もノンビリできないので、かなりレベルアップして帰国できるものと感じた。
留学生を専任教員が甘やかしても、ボクは厳しくやると伝えたし実践しているつもりなので、今日も例外的に発表者を2人とも留学生にしてやってもらったのだけど、期待以上に勉強していたのでチョッと驚いた。
3人の日本人院生が実力あるので(今日は1人だけだったけど)、イザとなったら日本人院生とボクとだけで議論を突き詰めるつもりでいるけど、留学生も積極的に発言する姿勢がとてもイイ(もちろん個人差はあるが)。
今日は金子光晴の詩を課したけれど、発表の留学生が2人とも難解な「灯台」(天皇制批判と解されている)を始めとする4作品に取り組んでいた形跡がハッキリ伝わってきたので、こちらも楽しかったし日本人院生からは新しい解釈を示されて嬉しかった。
5月はヒグラシゼミが休止だけれど、法政大に通っていれば脳の退化を免れそう。

@ 来週は芥川研究を志す留学生の希望で龍之介の「杜子春」、在職中あまり龍之介を取り上げていなかったので久しぶりのチャレンジということになった。
  続いて野間宏「顔の中の赤い月」や松本清張「父系の指」、有島武郎津島佑子などの短篇を取り上げる予定。