又吉直樹「火花」の評価

ずいぶん時間が経ってしまったけれど、6月末の学芸大学国語科の学会終了後の呑み会(懇親会後の2次会)での事。

ピース・又吉が芥川賞を受賞した時には、作品自体の力以上に「純文学」が勢いを回復するための話題作りという意図があったと感じていたものだ。
選考委員の結果発表の際の(山田詠美の?)授賞説明の言葉にもマイナス面の指摘があったし、その後信頼する小説読みの先輩が「あれはダメだネ」という評価を鵜呑みにして済ましていた。
それだけ信頼していたから生涯「火花」は読まないだろうと思っていたら、呑み会で指サックさん(山田有策氏)が「「火花」はけっこう良いヨ」とおっしゃったので驚いた。
「火花」について講演を依頼されたので読んだら(再読?)、意外に面白かったという話。
読みの広さと深さについて信用している山田さんにそう言われると、「火花」の評価が動揺しそうだった。
それ以来、お2人の読み巧者の正反対の評価の間で迷い続けているのが現状だけど、結局は自分で読んで評価を決めなければならないことになった次第。
つまらなければ時間の無駄ということになるけれど、又吉のためならそれもガマンできそうだ。
後は実際に読む機会を作ることだけれど、ハルキの作品と同じく発表後5年経って100円になったら買って読むことになりそう。
それまでは「火花」の評価や感想をボクに質問しないでちょうだい。