「セブンルール」  本谷有希子  《内面の美しさ》

劇作家(小説が芥川賞の候補になったこともあると記憶する)の本谷有希子やオードリーの若林などがコメントする、お気に入りの番組「セブンルール」(フジ夜11時〜)は以前紹介した。
今日は「かつお女子」と言うべき奇異な女性が取り上げられていて笑いながら感服した。
部屋の中はかつおだらけ(イラストなど)、仕事はかつお節定食屋という感じの店を1人で切り盛りしている。
小さな店で長時間かつお節を削りながら、客にカツオに関するウンチクを傾けて飽きない。
ご飯にタップリとしたかつお節をかけ、醤油をたらして食べる客の顔は幸福の絶頂といった表情。
まだ若い彼女、昔は夜通し六本木で遊びまくっていたとか。
それが劇的に変ったきっかけは、祖母がかつお節を削る後ろ姿を見てからだというのが重要。
その姿に《内面の美しさ》を感じた彼女は、六本木の生活を清算してカツオの世界にのめり込んだそうだ。
店では客相手にカツオについての知識をしゃべりまくりながらも、カツオに関する取材で各地を訪れる時は、無言で現地のカツオ業にいそしむ人たちの言葉をひたすら聞くのだという。


《内面の美しさ》というと、ボクが西川史子片山さつき小池百合子に欠落しているものを表す言葉をそのまま流用していると思われるかもしれないものの、番組で彼女の言葉として紹介されたものだというのが肝心だ。
彼女の「おばあちゃん」がかつお節を削る姿も放映されたけど、個人的には「美しさ」は感じられなかったナ。
でも問題は感じる側にあって、感じられるか否かが大事なんだネ。
西川や片山・小池には感じる能力がない《内面の美しさ》であり、本人たちには欠けている《美しさ》だネ。
今どき珍しい若い女性ながら、近日感じられなかった清々しさを覚えてつい書いてしまった次第。