放送大学  イチローの学部生時代  越智治雄先生

金曜日は放送大学の日だネ、早朝から午前0時までラジオとテレビで聴くに価する番組がたくさんあるので楽しい日。
一番楽しみなのはラジオ(夜8時45分〜)の「西洋音楽史」でワクワクしながら聴いてるヨ。
半世紀以上聴いてきたクラシック音楽の流れを、岡田将生さんが実に分かりやすく解説してくれている。
曲や演奏家の解説では故・吉田秀和さんがラジオで目からウロコの解説をしてくれたものだったけど、音楽史全体の流れとしては岡田さんを待たねばならなかった次第。
今日もバロック音楽とは? というテーマで詳細にわたって教えてくれたけど、その流れの上でフーガの説明をしてくれたので、例として聴かせてくれたバッハの平均律の第二曲集のフーガという形式がよく分かって幸せ気分だネ。
フーガについては去年ヒグラシゼミでユキオちゃん(一橋大の西村クン)がジッドで発表してくれた時に、参加していた関内クン(法政大院生)と一緒にスマホから音楽を流しながら説明してくれていたので、今回実に良く理解できた手応えを感じたネ。


今はテレビで「パレスチナ問題」という番組を見ながらブログを更新しているのだけど、テレビでも時おり見かける高橋和夫さんが一押しの講義を展開してくれるのでおススメしたい。
元副学長の吉田光男(学生時代のアパートの隣人だった同級生)が放送大では自分が2番目に人気があると自慢していたけど、高橋さんの方が上だと思うナ。
その吉田がラジオ(夜7時15分〜)で「東アジア史」の朝鮮史の講義をして、李氏朝鮮(最近は「李氏」を付けないようだ)の歴史を語っていたけれど、この時代の権力闘争の激しさはとっても面白いネ。
これから(11時15分〜)ラジオで「ロシアの政治と外交」を聞きながらブログを書き続けるのだけど、ロシアといっても現代のロシアだから一段と面白い。
実は朝6時からはラジオで「哲学思想」があり、8時半からはテレビで「フランス語」があるのだけど、今日は徹夜状態だったので両方とも聴けなかった。
フツーなら昼の12時半からテレビで「歴史からみる中国」を見るはずなのだけど、眠って見過ごしたのだナ。
テレビでは午後2時15分から何度も推奨した美術番組の再放送をやってるし、同じ言葉をくり返して語彙の貧相さを暴露しているデカ能無しの青山昌文の番組の再放送もあるけど、こちらは不愉快だからスルーしている。
5時からのラジオ「ヨーロッパ文学の読み方――古典篇」が素晴らしいので、相撲より優先している。
今日は「トリスタンとイゾルデ」だったので、ワグナーの楽劇を想起しながら聴いていたらメチャ面白かったナ。
トリスタン伝説から説き起こすルージュモンの『愛について』は学生時代にゲットしたままなので早く読みたいのだけど、この話(伝説)が「薬の物語」だという講義は刺激的だったヨ。
他にもラジオで「韓国語」やテレビで自然科学の興味深い番組もやってるのだけれど、以上のような番組でオナカ一杯になるので聞けないことが多い。


あくまでも金曜日だけであって、他の曜日ではほとんど聞きたくなるような番組がないこともある。
それにしても金曜は学部生に戻って「一般教養」の授業を聞いている感じなのは、学生時代にほとんど授業に出ずに・試験勉強もせずに単位を落としまくったハンセイのように見えるかもしれないネ。
でもあの頃の授業科目を思い出しても、聞きたくなるようなものはほとんど無かったナ。
越智治雄先生の授業は興味深かったけど(その頃はまさか国文科に進学する気など皆無だった)、1ケ月ほどしたら全学無期限ストライキに突入してしまい(実はそれに向けてクラス内で暗躍していたのだけど)、復学後は先生がご病気で(あるいはドイツに行っていて?)授業がなかったので、大学院に進学してから人一倍なついて亀有から遥々と欠かさず出席したものだ。
卒論を書き直した最初の論文「小林秀雄・その転位の様相」(『小林秀雄への試み 〈関係〉の飢えをめぐって』の巻頭論文)では、越智治雄三好行雄両師を含む「文学史の会」による小林秀雄研究を「愚論」呼ばわりしていたので、越智先生から長い弁明のお手紙をいただいたのがジンセイの宝物だネ。
(そろそろ「ロシアの政治と外交」が終るので止めるネ、ブログに集中し過ぎたというよりロシア史の流れが複雑過ぎてよく分からなかったナ。)