宗像和重他・編『東京百年物語』(岩波文庫)  片山倫太郎『川端康成 官能と宗教』  前田貞昭『兵庫教育大学 近代文学雑誌』

ブログの更新ばかりやっていてイイのか! と叱られそうだけど、昨夜もいつもどおりテレビを見ながらなんだネ。

夕方はラジオ放送大学で「精神分析ユング心理学」などを聴きながら、夜はEテレの「健康」番組で脂肪肝を特集していたので覗いたら、先日整形外科で血液検査をしたばかりの数値の中性脂肪欄が気になった。

基準値が35~149なんだけど、ボクの数値は139でチョッと呑み過ぎだと自覚、気を付けよう。

せっかく主治医からコレステロール値の56を褒められたばかりなんだから(基準値は40~86)。

皆さんも呑み過ぎると脂肪肝になりやすいから、休肝日を増やした方が安心できるヨ。

その後はBSプレミアムで「万里の長城の謎を探る」などで、今はNHKで「歴史秘話ヒストリア」を見ながらのブログ更新中。

 

先ほど宗像さんの名前を記したら、ずっと延期したままになっている『東京百年物語』(岩波文庫)の1と3の紹介を続けるタイミングを掴めた感じ。

(ここまでが昨夜、更新した部分なので、そのまま続けます。)

去年このシリーズの「2」(解説は十重田裕一)を宗像さんから贈られて紹介したら、今度は1(解説はロバート・キャンベル)と3(解説は宗像さん)を贈ってくれた。

内容は表題のとおりで、100年間の文学作品(小説に限らない)15編前後を選りすぐって収録したもので、大学の授業のテキストに最適だし価格も810円+税だから言うことなし。

 

昨日は片山倫太郎の『川端康成 官能と宗教を志向する認識と言語』(叡知の海出版、3000円)を落掌して嬉しかったナ。

リンタロー先生(岡山大学の教え子で川端研究者・石川偉子さんとの間での呼称)の論文は門外漢のせいもあって読んだことないのでありがたかった。

先般のヒグラシゼミで高田知波さんの「雪国」論を拝聴し、久方ぶりに川端の文体の味わい深さに感銘を新たにしたばかりなので、とてもタイムリーな受贈だった。

さっそく高田さんの論の刺戟に促されて「雪国」論をと思ったけど、近藤裕子・原善などの川端論でも聞かなかったギュイヨーから受けた影響を論じたものを読んでいるところ。

リンタロー先生の発見したギュイヨーの著書からの影響を論じたものだけど、石川偉子さんが一橋大の院生だった時に川端の未発見作品・資料を見つけ出した能力は、あるいはリンタロー先生の訓えの賜物なのかな。

表題は長すぎてダサイけど、内容はものすごく充実していて歴史に残る名研究書だ。

紙くず同然の著書を出しまくっている佐藤公一氏の本が、一段と虚しく見えてくるというものだ。

毎回あとがきで東郷克美さんとルーさん(小森陽一)の名を出して、本の虚しい内容をカヴァーしようとしているのも醜いばかり。

 

著書ではないけれど、前田貞昭さんから『兵庫教育大学 近代文学雑誌』第三十号(終刊号)を拝受した。

この雑誌は毎号、前田さんの井伏鱒二関係の緻密な資料が掲載されている貴重なもの。

無知なボクとしては、毎回教えられるばかりでありがたかったけれど、貴重な資料を生かす能力が無かったので、若い研究者がこの雑誌を語り継ぎながら有効に生かしてもらいたいものだ。

前田貞昭さんの業績を見てもいても、佐藤公一氏の思い付き感想文本の虚しさ・汚らわしさが不愉快に思えて仕方ない。