『大正天皇』  原武史  ラジオ放送大学

令和だと大騒ぎしている日本人の心裡(心理じゃなくて「こころのうち」だネ)に反発する心理からでもないのだけれど、この数日は古書店・七七舎で見つけた原武史大正天皇』(朝日選書)を読んでいる。2000年に話題になった時に読まなかったのは、へそ曲りというより読んでいるヒマが無かったと言った方が正確だろネ、現職の教員は(教員に限らないか)むやみと忙しいからネ。退職してみるとそれを実感するヨ。

ともあれこの本は頭がオカシかったという大正天皇について、正面から論じきったものとして広く読まれたもので、天皇制が話題になっている現在だからこそ改めて読まれる価値があるだろう。スキャンダラスな素材が素材なだけに、ワクワクして読めるからおススメだヨ。読む気を殺がないために内容は明かさないから、自分で確認しておくれ。

著者の原さんについては、以前からラジオ放送大学で担当している「日本の政治思想」とかいう授業(科目名は違うかも)を勧めようと思っていた矢先だったのだナ。この人は丸山真男の弟子とも思えない学者っぽさのない人で、この授業も身近なところから素材を見つけ出し、話し方もなかなか上手いので面白い。

 

最近判明したのだけれど、ラジオ放送大学を聴くには、テレビの放送大学にチャンネルを合わせると、数秒後に3種の色が出るのでリモコンの青を押すと切り換わる。数秒以内にやらないとダメなようだから、気をつけなくてはいけない。リモコンはテレビのものでもDVD(ブルーレイ)のものでもできるネ。

今さら分かったのかと言われそうだけれど、何についてもこんなもんなのだナ。パソコンの使い方も根本のところは学生・卒業生に教えてもらえるけれど、細かいところは試行錯誤しながら操作を見つけてきたのだネ。2・3ケ月前に買ったプリンタ―でも最初はユウ君に説明したもらったものの、その後は説明書を読んでも指示どおりできないままなのはいつものことで、あれこれ使い方を模索しながら発見するのだネ。コピーを使いこなせるようになったのは、つい最近のことなんだからナ。

院生の頃からの知り合いだった藤井淑偵さんは、昔「ボクはパソコンでも何でも、説明書を読めば使い方が分かるネ」と豪語していたけど、及び難い異才の持ち主なんだネ。何か新しい機械類を買って説明書を見るたびに、藤井さんの特別な才能を思い出すヨ。

藤井さんが石原千秋と大ゲンカしていた時に、ボクが学大の近代文学ゼミの機関誌『青銅』に「石原千秋はまちがわない」(もちろん石原さんの著書の表題のもじり)という雑文を載せて以来、年賀状が来なくなったままだ。節を貫いているのかナ、この手の節を感じないボクは嫌味でなく賀状を送り続けているけどネ。最悪の学生を含めて、藤井さんには種々迷惑をかけたり、お世話になっているからネ。