【読む】浅子逸男さんの「半七捕物帳」論

岡本綺堂の「半七捕物帳」が最近もチョッと流行っているのかな? 在職中にアザミちゃんが興味を持っているというので、ちょうど成蹊大学でユースケ・ハマダマニア(浜田雄介)がこの作品でゼミをやっている所に参加させてもらったことがある。後でクリマンも参加したいたのを知ったけど、授業を他大学の院生にも開いているユースケはエライ!

ボクは院生時代に故・越智治雄先生の授業で綺堂の初期戯曲を読んだ時に、提出したレポートを元に後で論文化したものを『シドク』に収録したけれど、それが機縁で『解釈と鑑賞』の大衆小説特集で「半七捕物帳」を割り振られて困ったことがある(未だに推理小説などエンタメ小説を論じることができないまま)。

先日、お友達の浅子逸男さんから近著『御用! 「半七捕物帳」』(鼎書房)をいただいてチョッと意外だった。安吾のことなら何でも知っているインテリというイメージの浅子さんが「半七捕物帳」で1冊をまとめるとはネ。でもやっぱり半七のことなら何でも知っているという感じだから、シャーロック・ホームズを意識したという「半七捕物帳」ともども楽しむことをおススメだね。浅子さんのことだから、たくさんのことを勉強できるし。