【観る】エゴン・シーレ  国立新美術館ウィーン・モダン展  クリムト  ココシュカ

21日は大学同期入学の仲間と呑み会(自称ケジラミ会)。このところ毎年1度は会っているヨ。ジャミラ以上に気の強いマダムに苦しんでいる仲間がいたので、積極的に話を促して聞いていたらこの上なく楽しく癒されたナ。そのためにも次回の開催が待たれる。共通の話題は尿漏れだったけど、古稀の年になると皆同じ悩みを抱えるネ、笑っている人は「いずれ吾が身」だゼ。

 

呑み会は夕方からだから、昼間は国立新美術館のウィーン・モダン展にシーレを観に行った。19世紀末~20世紀初頭のウィーンのモダン、中心は分離派(クリムトたちのグループ)の建築・家具などの展示も多かったけど、それらは無視してまずはシーレ。日本の美術館でシーレを持っている所は記憶にないくらい観る機会が無いから、素晴らしいチャンス(クリムトなら宇都宮でも観たことあるし)。とはいえ油絵は5点だけだけで、「家族」など大きな代表作ではないのは残念。それらはウィーンで観たけど、わざわざシーレ美術館(地名が思い出せない)がある所へも行ったけど、工事中でダメだったのは未だに恨んでいる。

ともあれ今回来ている5点だけでも満足(油以外のデッサンやステキな分離派ポスター1点も来ている)、殊にヒマワリだけでもサイコー! 言うまでもなくゴッホを意識したものだけど、アルルのゴッホの部屋を思わせる作品もあるのも面白い。掛け軸みたいな細長さがまた興味深いし、その細いトゲトゲしさがまた誰しもヒマワリ自体がシーレの自画像だと思ってしまうのではないか。

ゴッホ同様に多くの自画像を残したシーレだけど、その中から顔だけの小さいのが1枚しか来ていないけど(大きな裸体像がないのは残念ながら)、これがまた素晴らしい作品。クリムトの影響を思わせる、カラフルな装飾部分が付してあるのも興味深い。自家には3冊ほどシーレの画集があり、黒井千次のシーレのエッセイもあるので、久しぶりに画集を開きたくなったヨ。

 

クリムト以上に惹かれたのはココシュカかな、たくさんあったけど特に「母と子」がイイね。分離派の作曲家たち、ゲルストルのシェーンベルクの肖像だけでなく、シェーンベルクが描いた自画像のみならずアルバン・ベルク像やマーラー像には笑えた。入場料は1600円と高いけど、それだけの価値がある2時間超だった。分離派の建築や文化に関心がある人にも、見どころ十分な展覧会でおススメです(ボクは観なかったけど)。