【状況への失言】なぜ今さら東京「復興五輪」への疑問  付和雷同で熱狂しますか  (ウソで固めた安倍晋三政権)

表題を見て、またイチローがオリンピックにケチを付けていると受け止める人が多いことだろうけど、実はこれは朝日新聞(8月9日)の真山仁という人の記事の見出し(カッコ内だけはイチロー)。ボクが以前記したブログの内容に重なる点が多いので、詳しい紹介はしないけれど、何よりも安倍晋三が大ウソを吐いてオリンピックを招きよせた詐欺の手口を、明確に批判しているところが気に入った。

 

《最終選考の際に、福島第一原子力発電所の汚染水について「アンダーコントロール(統御されている)」というとんでもない演説をした安倍晋三首相に怒りを覚えた。》

 

日本でも世界でも、この安倍晋三の大ウソを取り上げた記事を見かけなかったので、真山さんの批判にまったく同感で嬉しい限りだヨ。真山さんは作家で「ハゲタカ」という作品があるそうなので読んでみたくなるほど感銘を受けたネ(何度か「英雄たちの選択」で見かけた記憶はある)。

 

《開催地が決まった後の国会で、安倍首相は「復興五輪」だと言い切った。/だが、そんな気配はどこにも感じられない。聖火リレーが福島から始まるそうだが、それを復興だと言うのなら、お笑いぐさだ。(略)もし、本気で復興五輪を掲げるならば、それこそメインスタジアムは、被災地にあるべきだろう。》

 

聖火リレーの件は知らなかったけど、「復興五輪」が掛け声だけの虚しい響きしか持たないのは誰しも感じていることだろう。白々しさが安倍晋三の常套手段なのは、モリカケ問題での弁明でも明らか、ウソ八百の人間・政権なのだ。

 

《1964年の東京五輪にも、日本の戦後奇跡の復活を世界に誇る目的があったのは、紛れもない事実だ。(略)だが、今回の五輪には、そんなムードはない。もはや五輪ごときでは、日本は大きく躍進を遂げるレベルの国ではなくなってしまったのだ。》

 

そのとおりだけど、そもそも「躍進」に対する幻想自体を抑えなければ、バブルの夢を忘れられないバカどもと同じ穴のムジナになってしまうのは必然だネ。肥大化させた妄想に振り回されてイラつくのは、自業自得と知るべし。世界中が行きづまっているのに、自分(日本)だけプラスを確保することなど、絶対にありえないと知るべしだネ。

 

《一説では、五輪の収益を支えているのは放映権収入で、その大部分は米国の放送局であるNBCが支払っており、NBCが夏開催を望んでいるからそのようになるとも言われている。》

 

なるほど、そういうことだったのか。何故クソ暑い日本の夏にオリンピックなどやるのか疑問だったけど、やっぱりカネがらみだったンだネ。アマチュア精神が標榜されていた頃のオリンピックが懐かしくなるというものだネ。JOCもカネに動かされる時代である以上、開催時期もNBCの言いなりになるしかないということだネ、情けない。

 

真山さんは、それでもオリンピックに熱狂するであろう日本国民を予想して、諦めつつ突き放している。ウソで固めた安倍政権を支持する国民がいる以上、ウソで招いたオリンピックに熱狂するのは当然、でも心ある人はフクシマやヒロシマに対する想像力と倫理を忘れずにいてもらいたいものだ。