谷崎潤一郎「陰翳礼讃」

ヤン君はふだんの授業からして留学生のレベルを超える発言をしているけれど、発表でこそ真価が問われるので期待していたのは確か。
まだ大学院入学前だということなので、レジュメの書き方など基礎的な知識に欠けているものの、それ等は覚えれば済むことだから、問題はテクストを読み解く力量。
(と、ここまで書いたまま書き続けることができなかったのを、年明けの今日になって続ける次第。)
結論から言うと、先行研究に引っ張られてしまう分だけ、余計なことを考え・書いてしまうのは惜しまれた。
最悪なのはピーター・バリーとかいう人の文学理論啓蒙書を参考にして、ジュネットを不十分な理解で援用してしまったこと。
そのためにせっかくの自身の論の展開が阻まれてしまっただけでなく、理解できていない理論を振り回す印象でマイナスだった。
文学理論を学ぶなら、土田知則他『現代文学理論』(新曜社)が絶対お勧め!(授業中に勧めた山田昭広さんは同社の『現代言語理論』の著者の間違いだった。)
昔は『読むための理論』などという噴飯ものが売れたことがあったけれど、新曜社のシリーズはそれぞれ信頼できるので勧めている。

@ 自由にブログを更新できない状況なので、続きはまた次ぎの機会にネ。