【見る】掛布と前田の解説  阪神の大山選手  中日の大野投手  ロッテの沢村(笑)

 昨夜の阪神・ヤクルト戦は試合よりも解説がメチャ面白かったので、そちらを楽しんでしまったネ。いつもは音を絞ったまま試合を見やりながら、読書に身を入れているのだけど、昨夜は音を出しっぱなしで佐藤秀明三島由紀夫 悲劇への欲動』(岩波新書)を読みふけったヨ。シュウメイの本が読みやすいためもあったけど、中でも第二章が三島の伝記でもデビュー以前のことは知らないことばかりなので、初耳の興味深いことが多かったからだネ。詳しいことは【読む】で改めて紹介するつもりなので、ここは野球の話ネ。

 プロ野球歴代の傑出した2人の打者が野球談議を展開するのだから、面白くないはずがない。中でも掛布が阪神2軍監督 の頃、1軍の金本監督から大山の身体を短期間で大きくするように指示されたという話。掛布自身が小柄だったので、長打を打つために身体を大きくしようとしたことがあったものの、そうするとサードを守る俊敏さが失われる危惧があった(失敗もした)そうだ。心配しながらも大山の体重を3ケ月に10キロ以上大きくしたけれど、現代の体重操作は実に良くできているので、大山は身体が大きくなったままサードを守れるように育ったという。

 大山には入団当初から注目していたけれど、今シーズンは巨人の岡本のように最初から4番打者として育てて欲しかったのに、矢野監督は外国人に頼ってそれができなかったネ。そのうちに大山が実力で4番の地位を奪い、今日までの活躍があるのだけどネ。

昨日はマルテが1軍に復帰してサードを守ったので(ファーストはボア)、大山は初めてのライトだったけど何とかこなしていたネ。でも掛布に言わせると、ライトとサードでも見えるものが異なるのでサードを守らせるべきだと言っていたネ、深い話。

 

 試合自体もとても面白かったヨ。2ケ月勝ち星の無かった青柳が力強い球を投げ、5回と3分の2を1安打に抑えて勝利投手になったのは嬉しいかぎり。それでも6回途中で投手交代をした矢野監督の決断は見ものだったネ。4人にリレーで0点に抑えて勝ったのだから、阪神の投手たちもスゴイ! 期待どおり先発不合格の藤浪が登場して、160キロオーバーの球を投げて球場を湧かせていたネ。掛布はここでも藤浪は先発として育てるべきだと主張してたヨ、単なるファンの期待とは異なる専門的な観点からネ。

 

 野球は面白い、しかしレベルの高い解説も面白い!

 ついでながら与田監督の中日が、大野投手のカムバックの大活躍とともに2位まで躍進したのも嬉しいネ。先般は阪神が負けても、相手の中日が勝ったことのを喜んでいたネ。阪神ファンには叱られるけれど、どうせ優勝ができないなら、与田監督の下で中日がBクラスから脱出してもらいたいものだ。与田監督の静やかな性格が好きなので、投手時代のスゴサとは異なり監督としてはダメかと思っていたものの、後半は抑えの3投手を育ててこの3投手が活躍すると34勝1敗でAクラス入りしたので感心したネ。昨年ダメだった大野が今日また完封して(1対0だからスゴイ!)、10個目の完投勝利を果たした。巨人の菅野のカムバックもエライけど、完投は少ないし防御率も大野の方が上回っているので、今シーズンの沢村賞は大野が相応しいネ。

 沢村といえば、巨人から追い出された極悪人の沢村が、ロッテで時々活躍しているようで何より。ガンバッテ勝っても、巨人選手じゃない自分の張り合いの無さを嘆いている様子が笑えるネ。ジコチュウ・沢村は、そのうちロッテからも嫌われて追い出されるだろうけどネ。