【読む】山田俊治『福地桜知』  松波太郎『本を気持ちよく読めるからだになるための本』

 前者はシュン爺がミネルヴァ書房の日本評伝選の1冊として出したもの(4200円+税)で、後者はボッキマンが晶文社から副題「ハリとお灸の『東洋医学ショートショート」を付して出したもの(1600円+税)。シュン爺(ボクだけの呼称)は初期明治文学や有島武郎の研究者で、かなりレベルが高い人でボクとほぼ同年齢。

 ボッキマンは昭和ゼミの人には説明不要ながら、芥川賞を何度も逃した小説家であり、映画監督であり(知らんかった)、目下は浦和で豊泉堂という鍼灸院を運営するかたわら(正規の学校を出て中国でも研修を受けている)、作家育成の寺子屋みたいな講座もやっているそうだ。実はボクも老体をチェックしてもらいに行くことになっていたものの、コロナ禍のおかげで果たせないままでいる。

 今回の本は表題のとおりで小説ではなく、鍼灸院の院長として施術した24の症例について書いたエッセイで、それぞれのクライアントが感想(?)を付している。芥川賞と逃さなかった作家・滝口悠生(読んだことないけど)も脈の症例で受診した感想を寄せているけど、他の23名は未知の人ばかり。

 

 読書の秋のシーズンのせいか、ありがたいことに矢継ぎ早に著書を贈っていただいているけれど、感想を書けるほど読んでいる余裕がないので、とりあえずこの2著は名前だけを紹介しておき、いずれ機会を改めて内容を紹介したい。このところ取り掛かっていた「お仕事」が終りを迎えつつあり、卒業生2人の投稿論文指導も区切りがついたものの、明日からは釣り部だし来週末には10ケ月ほど休部していたゼミ部を復活するので、いただいた本をユックリ読んでいるヒマがない。著者名だけでも、あるいは本の表題だけでも読んでみよう(買おう)という人のために、情報だけでもブログで取り上げたしだいです。