【見る】「知恵泉」板垣退助  田原総一朗  原口泉

 お仕事疲れで、気分転換に「知恵泉」を見ながらメールのチェックをしてた。板垣退助を取り上げるというのに、薩摩専門のイズミちゃん(大学同期の原口泉=男)が出ていたのでミスキャストだと思ったナ。でも「せごどん」の時代考証でも番組の面白さ追求方針に妥協して、島津斉彬ロシアン・ルーレットをやらせているの見逃していたので、今回もイエスマンとして出されたのが分かった。田原に向かって「板垣みたいですネ」などとゴマをするのだから、ほとんど歴史学者としての建て前は捨て去っているのだネ。あれでも駒場(東大教養学部)で全共闘バリケード封鎖した建物を、武装した民青(日本共産党系の学生組織)から守るために、青ヘル(社青銅解放派=三派全学連の1つ)かぶってゲバ棒片手にクラスの仲間と一緒に闘ったヤツなのだけどネ。

 

 それにしても無内容な番組だった。田原は既に《終っている》のに惰性でテレビ出演している存在だけど、相変らず他人(原口)の発言を妨げて自分の意見だけを通そうとしているのは老化そのもの。政治屋に(特に権力者に)意見を言える立場になったのを自慢してばかりして、老醜をさらし続けるのを止めて早く引退すればイイのにネ。

 三里塚における空港反対闘争について、カメラを農民側から撮ると機動隊が暴力的に見え、機動隊側から撮ると農民側が暴力的に見える。それは農民の中に過激派の学生が交っているからだ、とサンケイ・読売の記者みたいなことを平然と言っているのだから、ジャーナリスト失格だネ。命を賭けて(特に「観客」がいない三里塚では機動隊は暴力的になる)農民と共に空港反対をしている学生・労働者の生き方を、「過激派」の一言で片づけるのは田原の保守的立場を明言しているだけだ。それを放置して黙っている原口も、青ヘルをかぶって民青を闘ったアイデンティティをかなぐり捨てすぎてるヨ。

 とにかく後味悪い番組だった!