【見る】千住博はスゴイ(真理子は無知で、明はバカで無恥)  (付記)あり

 先日NHKの、千住博高野山の50枚くらいの襖絵を描くまでを追った番組を見た。絵の具をたれ流して滝を表現するという方法など、評価しない人もあるかもしれない。作品に対しては評価や好みは別れるだろうけど(ボクは好きだナ)、博(他の弟妹もいるので名前で記す)の画家としての気迫には圧倒されたネ。 ニューヨーク在住とかで、日本から和紙を取り寄せるのだけれど、理想の和紙が入手できるまで何度も作り直してもらう執念がスゴイ。

 思い通りの和紙ができてからの情熱(情念と言うべきか)が、またホンモノの芸術家を思わせる強烈さで、ある1枚(2枚?)の襖に描く絵に苦しんで何とか仕上げたら、それがご本尊が控える間に当たるものだったので本人が感激している様子がオモシロかったネ。一流の芸術家特有の第6感だったのだろネ。

 

 博の妹弟にはこの鋭さがまったく欠落している凡人だネ、特に明の方は。ヴァイオリニストの真理子はデビュー当時は話題になっていたけれど、その後は消えた感じだったのにある番組で取り上げていたのを見たら、1分1秒を惜しんで練習するのだと強調していたネ。これじゃあ音楽家として大成しないわけだと思ったナ。初心者の段階ならともあれ、プロの音楽家ともなれば練習も《量より質》だから、練習すればするほどヴァイオリンの演奏が上達するわけではないのだネ。考え方として根本的に勘違いしているわけだけど、それに気づかないのは真理子が無知だからだネ。

 明にいたっては無知というより無恥そのものだネ。真理子まではまだ才能があるのだろうけど、明にはまるで才能を感じない。だから楽器では勝負せずに作曲にチャレンジせざるをえなかったようだけど、その作曲でもパクリ騒ぎを起こしたとのこと。恥知らずなのは、音楽に止まらずNHKの日曜美術館のMCまで引き受けてしまったところ(NHKの責任も大ながら)。それも同じ美術ではシロウトでも、かつてのカンサンジュン(姜尚中)さんや今の小野正嗣さんのような謙虚さを感じさせない態度なので呆れるばかり。同じ無恥でバカでも「ぶらぶら美術館」の小木博明の方は己れの無知を自覚しているのに、明の方は無知を自覚することもできない程のバカで無恥なんだナ。

 あのズウズウしさが兄に博を持つ故の自信だとすれば、博のスゴさが増すということになるのかな?

 

(付記) 博が高野山の襖絵を描いた番組を、ユウ君も見たというメールをもらった。ユウ君は子供の頃に親父さんと2人で高野山を訪れたとのこと。その帰りの出来事はとてもイイ話だから、部活の際に部員にも聞かせてあげるとイイね。

 ボクも子供の頃に親父と草津温泉に行ったことがあるけど、親父の友人たちもいて焼酎を飲まされ、温泉場で転んでオデコにコブを作って帰宅した。幼児に酒を飲ませた親父に対して、オフクロが激怒したのを覚えている。それでも旅先に置いたまま帰宅し、「一代は?」と聞かれて初めて娘を置き忘れたことに気づいた親父の方が、レベルが上だネ。

 両親と自分のエピソードを、息子や孫のために書き残しておこうと思っているヨ。先般のミミズとチンコの美談もその1つなんだけどネ。