【観る】小村雪岱展  泉鏡花本の装丁

 コンスタブル展を観たら心身疲れたので、帰宅途中で駅前の「関屋」という大きな酒屋(1階と地階にあらゆる酒のコーナーがある)でスパークリング・ワインをゲットして帰宅した。安価なスパークリング人気ベスト3の中からチョッとだけ高いのを選んできたのに、あまりフィットしない味だったけど、カレイの煮付や肉料理にお蔭で呑みを楽しめたヨ。

 

 先日のヒグラシゼミの際に、マチルダさんから小村雪岱(せったい)展が良かったと伝えてくれた。マチルダさんもけっこう美術に詳しいのだと感心したネ、最近タミルさんの情報が伝わってこないけど。雪岱をボクが知ったのは、昔の「美の巨人」で「青柳」という作品見たのが最初で、あまりにモダンな日本画なので驚いたものだった。「青柳」は誰もいない和室の畳上に三味線と鼓2ケが置いてあるのを、隣りの2階から覗いているような構図(漱石作品に似た状況がなかったかな?)なのだけれど、百聞は一見に如かずだから検索してくれれば見ることができるのじゃないかな、有名な作品だろうから。

 マチルダさんは「おせん雨」という作品の感銘を語っていたけど、これは雨中(縦線で表現)に10ケ以上の和傘が集まっているところを上から眺めている構図なのだけれど、顔が分からない群像の中におせんらしき女性の顔が見えるのだネ。これもスゴイけど、鏡花が好きな人なら『日本橋』の装丁がまたステキだから印象に残っているのではないかと思う(「美の巨人」でも紹介していた)。コンスタブル展会場に置いてあったチラシを見たら、鏡花の『愛染集』の表見返しも雪岱の作品とのこと。

 日本画はあまり好まないけど、モダンな雪岱なら観に行く価値があるナと思っているヨ。