【見る】「いまこそシェイクスピア」  藤原竜也・中嶋朋子・吉田鋼太郎・河合祥一郎

 BSプレミアムの特番「いまこそシェイクスピア」を見ているところだヨ。期待はしていなかったけど、とても面白いから見てない人は再放送をおススメだネ。藤原竜也は演技が過剰で(蜷川幸雄の指導が悪かった?)評価できないけど(酔っ払いのマネは簡単だと言われるとおり)、中嶋朋子は意外にインテリのようなこと言うネ(番組「街歩き」のナレーションは下手だけど)。吉田鋼太郎には文句が無いけど、専門家の河合祥一郎センセイは時々クセ(押しが強い)が出すぎるのが難点かな。

 でも退屈せずにいろいろ教えられたり・発見があったりで楽しめると思うヨ。3人の役者全員が一番好きな作品として「ハムレット」を上げたのは、チョッと意外だったナ。ボクは「マクベス」が読んでも一番だし、蜷川幸雄の舞台をナマで観ることができた幸せが自慢できるネ(主演は平幹二郎)。翻訳はナマで授業を受けることができた小田島雄志センセイの、二重の意味を生かした訳がイイね(授業ではシェイクスピアじゃなかったけど)。映画なら「リア王」の黒澤明版、「乱」は観ないと損だネ。

 シェイクスピアは面白い!!!

 

 ついでにシェイクスピアの作品論では、岩井克人ヴェニスの商人資本論』(ちくま文庫に収録)と柄谷行人の「マクベス」論である『意味という病』(講談社文芸文庫に収録)が双璧かな。文芸評論の面白さで、これほど感動させてくれるものは無いネ。前者はアブリッジして(短く刈り込んで)桐原書店の教科書に載せたこともあるヨ。