【見る】「映像の世紀」オリンピック(その2)  黒人差別に反対した表象台の3人(1人は白人)

 最近偶然にやり方を覚えたのだけど、自分のブログの記事を検索してみたところ、去年の6月20・21日の感想によれば「映像の世紀」第16集のオリンピック特集を放映しているのだネ。おそらく同じフィルムなのだろうけど、今回初めて見るほどの感銘を受けた場面もあったネ。それは後回しにして、去年の記事から政治とスポーツの問題に触れた箇所をコピペしてみる。

 

 それはともあれ「映像の世紀」を見る限り、オリンピックが民族(国家)対立や人種差別とは切っても切れない歴史には圧倒されてしまったネ。米ソの対立のお蔭で互いの陣営でボイコット合戦した記憶は新しいものの、若い人は知らないかもしれないから補足すれば、ソ連(現ロシア)のアフガニスタン侵攻に抗議してアメリカ陣営がモスクワ・オリンピックをボイコットし、日本も素直にアメリカに従ったので柔道の山下も男泣きしたのだヨ。ロサンゼルスの時はソ連陣営が報復でボイコットしたのだから、お互い大人げないというか政治をスポーツに持ち込み過ぎたよネ。

 

 確かアフガニスタンソ連寄りの政権ができたので、それをタリバーンなど反政府勢力から守るためにソ連が軍事侵攻したのだった。アメリカは60年代にベトナムに強引に侵攻しておきながら、ソ連が同じようなことをしたらオリンピックにまで政治を持ち込んで参加しなかったのだった。仕返しとしてロスの時にはソ連が参加を拒否したのだから、それ自体は子供のケンカのレベルだけど政治とスポーツは完全に切り離せないのだネ。

 オリンピックという国際的な場で国内の政治の問題を提起したのだ、メキシコだったかで短距離走の黒人選手スミスとカーロスの2人がアメリカ国内の差別に抗議して、表彰式の際にアメリカの国旗を見ないようにうつむきながら黒手袋をはめた片手を高く挙げた場面は見ておくべき光景だ。今回改めて感銘を受けたのは、もう1人表象台に立った白人ノーマン(オーストラリア)も黒人2人が胸に付けていた抗議のバッジをもらって付けていたと知ったからだ。黒人2人は国際陸上連盟とかいう組織から処分され、その後は国内では競技できなくなり悲惨な人生を送ったそうだ。のみならずノイマンもオーストラリア国内で競技から疎外されたそうだけど、アボリジニ差別に反対する人からは支持されたとのこと(その点だけは良かった、白豪主義はトランプ並みのクソだからネ)。もちろんノーマンのその後は幸せな行路ではなかったけれど。

 何年も経ってからアメリカ国内に名誉を回復した2人の黒人選手の像が立てられたけど、ノーマンの像も一緒にと誘われながらも彼は断ったとのこと。その理由が素晴らしい! 自分の立つべき位置に、《差別に反対する人は、私の代わりにここに立って下さい。》と刻んだというのだから、まことに「深イイ話」じゃないか。タレントたちの「深イイ話」(見たことないけど)がこれほど感動させるものとは思えないネ。

 

@ 政治とオリンピックでは不快な逸話もあって、それもこの番組で取り上げられていた。舞台は戦前の日本で、朝鮮人差別としてみれば表象台の3人と同じようなものだネ。長くなるから改めて記すヨ。