【読む】岸政彦は小説家でもあった  古市憲寿とは雲泥の差

 昨夜偶然にEテレの番組で岸政彦を特集していた(岸さんの体型からすると昔の再放送らしい)。岸政彦というと、「100分で名著」のブルデューの解説をした人ネ。番組で岸さんを紹介する際に「社会学者で作家」とか言ったので、ご本人は「作家」と言われると照れ臭いと恥ずかしそうに言ってたネ。たくさんある岸さんの専門書は読んでないけど、芥川賞の候補にもなった作品を含めて小説も面白いだろうナとは思ったネ。というのも「100分で名著」における話を聴いていると《感性》の鋭い人だというのが、改めて想起されたからだネ。余裕があれば専門書でも小説でも読んでみたいものの、未読の本に囲まれている身なのでそれもかなわないナ。

 社会学と小説というと古市憲寿を思う人がいるかもしれないけど、真人間とクソ野郎の違いだネ。岸さんの解説には背景を十分理解している言葉に厚みが感じられたし、古市とは専門領域の実績でも雲泥の差があるだろうけど(古市の著書は表題からして感想文の響きがある)、個人的には《人間》としての厚さがハッキリ見えるネ。古市はウケれば済むと思って出まかせばかり放言しているように見えて、実に不愉快だ! ヤンチャばかり言ってれば、平家物語(閉経モノガタリ)のオバハン達の母性には訴えるかもしれないものの、真っ当な視聴者にはバカにされるだけだよネ。《感性》が鋭くなければ小説を書き続けることなどできないし、オバハン達とは互いに《感性》が鈍い同士だからウケても一般の読者には通じないヨ。

 古市は岸さんの著書や言動を見ならうべきだネ。

 とにかく岸政彦、畏るべし!