5月30日までと聞いてから「そのうちに」と思っているうちに、あと1週間もなくなってしまったので、病院通いの2日間から1日おいた昨日行ってきたヨ。美術展はだいたい1500円なのにこのメト展だけは2000円なのは「?」と思ったけど、もっと高価でも払って損はない充実ぶりだったネ。人ウケのするフェルメールから始まり、カラヴァッジョ・クラナッハ・ターナー・ルノワール・ドガなど人気画家の名作が洩れなく並んでいる(ほとんど1作品のみ)のだからスゴイ。とはいえラファエロの初期作品の下手さ加減は笑って済ませても、ゴッホやシスレー・モネ・コローなどはツマラナイ作品が選ばれているのはガッカリ(大嫌いなエル・グレコは無視)。
それでもルーベンス・ティツィアーノ・ベラスケス・シャルダン・ゴヤなどは十分観る価値のある作品が並べられているのだから、入場料が高いのもごもっとも。ブーシェもフラゴナールも、それなりにそれと分かる作品もあるしネ。マネの「剣を持つ少年」の目が「オランピア」の娼婦の目にそっくりなので失笑したけど、セザンヌの2作ではリンゴよりも家並みの方が「首吊りの家」を思わせつつ構図の追求が面白かった。
メト展の宣伝ポスターにはラ・トゥール「女いかさま師」が使われ、テレビ番組でもフェルメールと共に前景化されているけど、それもごもっとで特にラ・トゥールは格段にスゴイ! ラ・トゥールにしては格段に大きなもので、例のろうそくの光と影を描く「夜の画家」ではなく珍しく(?)「昼の画家」(という分け方は初めて知った)の作品だったけど、画題の描写よりも衣類や金属の細密な描き方が圧倒的で隅々まで一通り観るのに10分以上かかるだろネ。もう日本には来ないだろうから(?)今回観ておいてホントに良かったヨ!
会期が残り少ないので急ぎ報告したので、舌足らずながらの紹介でした。観客制限をしているので、著名画家のものでもけっこう見やすかったヨ。コロナ禍以後も制限してもらいたいネ。