【見る】放送大学「世界文学」  韓国の現代文学

 楽天(対)巨人のナイター見ながら眠ってしまい、目覚めてあわてて放送大学に切り換えたら「世界文学」の第11回として韓国の現代文学の解説をしていた(途中からだったせいか、女性小説家の作品ばかりだった)。それがどれも実に面白いのだネ! 日本(人)から見ると韓国の歴史や政治は対立が極端に現れているので驚くけど、それが文学にも直接・間接に強く表現されているようで興味深い。すぐにでも読みたくなってしまうものの、いま抱えている世界文学(「ペスト」の再読は終ったけど、「戦争と平和」「ダナウェイ夫人」「心変わり」など)に日本文学(林芙美子浮雲」の再読は終り、「夜明け前」のナナメ読みや安吾狂人遺書」その他)を読むのにタイヘンで韓国文学どころの騒ぎではない。もちろん余裕が出てきたら、前の放送大学の世界文学の韓国篇で解説を聞いた一時代前の諸作品も読みたい気持は失われていない。

 ともあれ今回紹介された作品は、光州事件(?)やセウォル号沈没事件を背景にしながらもそれらが露骨には現れないように表現されているそうだ。解説や朗読を聴いていると実に魅力的で読みたくなるヨ。驚いたのはセウォル号事件では、遺族が抗議運動として集団でハンストしていたら、遺族の運動に反対する人たちがピザなどの食べ物を多量に運び込んで遺族の目の前で食べたそうだヨ。いかにも韓国らしいと感じたヨ、スゴイね!

 韓国でハルキが日本以上に(?)読まれているのは、そうした極端さがマイルドに秘せられているせいかと思ったネ。文体を含めて洗練された味わいが、韓国文学には欠けているのかもネ。日本でもハルキ以前の文学が引きずっていた生(き)野暮さを、対立が際立っている韓国では文学も捨てきれないのかもネ。

 ともあれ第11回の韓国文学は殊のほか面白いから、再放送を待って見るなり録画するなりするべきだネ。