【読む】中山俊宏さん(国際政治学者)の死を惜しむ  中林美恵子さん(同)は錯誤訂正したのか?

 朝日新聞には時々「惜別」という特集(?)があり、逝去した著名人や貢献度の高い人を取りあげている。6月11日には見覚えのある人がこの欄に載っていたのでギクッとしたら、以前ブログで讃えた中山俊宏さんだった。プーチンウクライナ侵略が始まった頃、テレビ番組でアメリカの事情について実に説得力ある見解を披露していたので感心したものだ。同じ頃に中林美恵子さんが、失言魔のバイデンの発言解釈をめぐって失言した中林さんをブログでからかいつつ批判したのを覚えている。中林さんは早大の教員なのだから、己の失言(誤り)をハッキリ訂正しないと学生はじめ世間の信用を失うヨ、と警告したのも忘れない。中林さんは訂正し忘れたかもしれないけど、ボクは忘れないのだナ。早稲田の教員にはメディアで著名になったので雇われる人が少なくない分、学者としての実力がイマイチな場合もしばしば見受けられるとも記した(ちなみに中山俊宏さんは慶大だけどネ)。

 学者としての実力が中林さんとは対照的に見えた中山俊宏さんは、「惜別」の記事によると小学生・高校生の頃にアメリカで過ごしたり、留学したりした人で博士論文が「米国共産党研究にみる政治的知識人エートスの変容」というので驚きつつも苦笑が洩れたネ。苦笑はそんなにドギツイ研究をする人もいるのだ! という賞賛の気持からだヨ。アメリカでは未だにマルクスが禁書なのかどうかは知らないけど、共産党はまだ禁じられているとは思う。それでも1920年代には組合運動が強力に展開されていて、サッコとヴァンゼッチの2人が見せしめに有罪にされた上に銃殺され、事件に抗議する運動が国際的に広がったのは知っておくべきだろネ。昭和初期の草野心平が抗議文のビラを翻訳したりしながら、抗議運動に加わったのはあまり知られてないかな。

 ともあれアメリカを専門にする貴重な信頼すべき国際政治学者が亡くなったというのが残念でたまらない。くも膜下出血のため55歳で落命したというのだから、日本のみならず世界の損失という印象が強いネ。代りにプーチン安倍晋三がクタバッてくれれば、日本の・世界のためになっただろうにネ。