【見る・聴く】グレン・グールド(史上最も独自なピアニスト)  「クラシックTV」

 昨夜の「クラシックTV」(MCは清塚)はピアニスト史上最大の(最高の)オリジナルな存在である、グレン・グールドの特集でとても面白かった。テンポ中心に歴代の演奏家とはピアニズムが別の曲を聴くような印象を創りだす点で、空前絶後と言えるネ。ピアノや音楽の視聴者の中でも「通」のレベルの人なら、誰でもグールドを高く評価する点でも評判のピアニストだ(50才で亡くなったけど)。その独自な一面を清塚が実際に弾いてみせてくれているのは、シロウトにはありがたい限りだったネ。

 番組の最初にデビューして世界を驚かせた時のバッハ「ゴールドベルク変奏曲」の映像を流し、番組の終わりには最晩年の同曲の演奏を放映するという気の利いた構成も素晴らしかったネ。まったく異なった双方の演奏を録画しておくとイイよ。それにしてもNHKも番組編成変更で、「クラシックTV」の再放送がいつになったのか分からないままだヨ。以前は何曜日だったか、午前中にやってたけどネ。

 ちなみにボクはグールドが弾いた「モーツァルトピアノソナタ全集」のレコードを持ってるヨ。グールドのモーツァルトもバッハと共に大評判だったけど、勝手にやり過ぎるという不満・批判も当然少なくなかったようだ。ボクが神のように崇めている音楽評論家・吉田秀和は、いつも聴いていたラジオで「いろいろ批判する人も、いざ自分で聴く時はグールドの演奏で聴いているのじゃないかしら。」と言ってたネ。

 まったく同感、実に楽しい演奏だからネ。