【見る】トーマス・マン「魔の山」  「100分で名著」 『川瀬巴水と新版画の作家たち』(別冊太陽)

 珍しく《文学》を感じさせる解説で面白いヨ。ドイツ文学はほとんど読まないできたけど、トーマス・マンゲーテよりは読みたいとは思ってきたヨ。「魔の山」といえば在職中にリューマンが読んでいたのを見かけた覚えがあるけど、ボクが持っている文庫は未読ながら「ブデンブローグ家の人々」(ブッテンブローグと表記する場合もあり)だと思っていたけど、見当たらないネ(だいたい1回で見つかることは少ないけど)。自家には書庫がないので本はあちこちに散らばっているから、探すのがタイヘンでネ。

 「魔の山」はいわゆるサナトリウム文学(結核文学)として知られているので、日本でいえば堀辰雄立原道造などの〈軽井沢文学〉なのであまり好みではない。もちろんマンの作品は日本のそれほど甘いものではないのは知っているヨ、なにせヒットラーに抵抗する反骨精神の持ち主だからネ。

 ともあれあまり期待せずに番組を見たのだけど、解説の小黒康正さん(九大教授)が素晴らしい。見かけによらず(?)テクストをキチンと細かく読んでいるので驚いた、今までそういう解説は少なかったからネ。伊集院光にはそれが伝わっていくので、彼もしきりに感心していたネ。いつもになくテクストの《読み》に役立つことは保証する、見るべし! 月曜夜10時25分~(再放送・金曜3時5分~)

 

 ボクも珍しくテキストを買ってきたしまったヨ(税込みで700円)。ついでに目に入った別冊太陽の『川瀬巴水と新版画の作家たち』も買ってきたヨ。「芝増上寺」はじめ雪景色がゼッピン! 巴水の版画は昔テレビの美術番組で知ってから好きになったけど、山田研究室に本格的な版画集があったから山田先生も好きだったンだろネ(18日に三好師の墓参で会うから別冊太陽の特集を伝えよう)。巴水の作品は皆さんも見れば見たことあると思うけど、この特集は印刷も良いし巴水の全行程が分かる上に同時代の「新版画」(大正期中心に盛んになった江戸期の版画とは異なるモダンな味わいの版画)も、収められているからとてもお買い得。漱石本の装丁もしている橋口五葉や伊東深水(確か朝丘雪路の父)も小特集されているヨ。

 本屋で立ち見をしたら買いたくなるヨ、この充実度で2600円+税なら安いと思うネ。