カヌーの羽根田選手  杉原千畝

(8月24日の記事)
オリンピックの話題はお腹イッパイというところだろうけど、今日は深イイ話を聞いた。
何かにつけて「物語」を作りたがる(聞きたがる)のは人間の習性なんだろうけど、そんな「物語」も氾濫し過ぎると苦々しくなるものだ。
ただカヌーで日本人初の銅メダルを獲った羽根田選手の「物語」には、ついカンドーしてしまったものだ。
中学からの友人が車の事故で「植物人間状態」(友人の父の言)だったにもかかわらず、彼を励ます言葉を残して北京オリンピックに向かったという。
北京では入賞もできなかったけれど、友人の方は奇跡的に意識を回復してその後は懸命にリハビリに励んだそうだ。
彼は車椅子から立ち上がることを目差し、羽根田選手はメダルを目差して互いにガンバッタ結果、共にリオを機に目標を達成したという。
まさかカヌーでメダルが獲れるとは! とビックリしたけれど、陰にはそんな「物語」が隠されていたわけだ。
人間、自分以外のためには本来の実力以上の力を発揮するものだ。
己れを守るためには闘えなくても、抑圧された弱者のためなら闘う勇気と力が湧いてくるものだ。
安倍政権は戦前の「学徒動員」を再現する意図を実行するつもりだろうけれど、いざという時に教員たちは若者の背中を戦場に向けて押し出すようなことをくり返さないような勇気を持ってもらいたいものだ。

1度ならずブログに記したことがある杉原千畝(ちうね)は己れのためにも闘えた人だったろうけど、2千人以上のユダヤ人のために日本の当局の意向に反してビザを発行し続けたことを忘れずにいたい。
今日はBS朝日夜9時からの「昭和偉人伝」で杉原千畝を取りあげていたけれど、今までの番組からは得られない情報も得られたので感銘を新たにした。
困難な闘いのさ中で千畝を思うと勇気が湧くものだヨ。