2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

美術展に行こう!  松本竣介展  川村清雄展  学芸大・学長に対する評価

余裕ができたら記して勧めようと思っていたけれど、今気付いたら川村清雄展の方が12月2日までだと分かったので急ぎ書くネ。 新聞でカラーの「鶏図」というのを見たらビックリこいて是非行こうと決意したんだネ。(久々の「ネ」の調子が出てきたかネ?) …

11月30日から川端康成

田村俊子の最後のゼミ作品「生血」を、ニノミ君が面白く論じてくれた。 処女喪失の心理を追ったテクストという珍しさだったが、ジュネットの言う焦点化のどれに当たるかでも議論が盛り上がったものの、欧米の理論を日本文学に当てはめる困難が明るみに出た感…

近代文学会11月例会  松本和也  佐藤泉

テーマが面白そうだったのもあるが、ガチャ(かつや→かちゃ→ガチャ=太宰の叔母の呼び名)君が発表するというので聴きに行った。 テーマが専門的過ぎて参加者は少ないという予想を裏切って、大変な盛況で驚いた。 トシのせいで反応が遅く、前の席を勧めてく…

昭和文学会秋季大会  鈴木志郎康  閉店までワイン

17日土曜に昭和文学会に行ってきた。 久々の詩歌特集で志郎康の講演があると聞けば、卒業生や現役生にい声を掛けながら行かざるをえない。 その現役院生二人が来たので(エライ!)、ご褒美に終わったら飲食に連れて行こうと思ったら、二人とも別の予定が…

「藪の中」  不確定性理論  大正文学

更新が遅れるばかりで申し訳ない。 明日22日が休講ということで、今頃の更新となったので1週間前のことは忘れていて・・・ 「藪の中」を不確定性理論を使って読むと予告したけれど、それほど奇抜ではないと思う。 現代では<事実は一つではない>というの…

11月23日は授業あり  田村俊子「生血」

16日は近藤さんが緊張して「離魂」を発表、十分な内容でした。 それにしても留学生(日本人留学生も含む)には難しい言葉が多いテクストでした。 次回は勤労感謝の日ながら授業で、新野見クンが「生血」を発表。 これも理解しにくいテクスト、ニノミ君の力…

梶井「闇の絵巻」  次回は横光「機械」

「闇の絵巻」はファンが少なくないのも分かる面白さがある。 個人的には、<自己の輪郭>が溶ける不安と快感の両義性が「闇」を使って絶妙に表現されているので、注目している作品。 レジュメはコーダ君・ドコー君とも議論を誘発する力を具えたもの。 ただし…

オダサク「蛍」  次回は川端の「たまゆら」  「神の視点」だって?

午前中から会議に駆り出されたせいか眠い一日だったものの、昭和ゼミに行ったらクリマン師範代がレポを突っ込んでいて、聞き始めたら引き込まれた。 センちゃんのレジュメは予めもらっていた(すべてのレジュメはそうありたい)ので半分以上は読んであったけ…

谷崎「蓼食う虫」

モッチ君が1回で終わらせると公言するほど自信の発表だったが、案の定挫折。 その意欲は評価したいが、レジュメが五味渕典嗣の論を相対化できずに依りかかり過ぎて、自身の言葉・読みを見失って混乱してしまった。 レジュメではできるだけカットしたそうな…

ジュネット  第三項排除論  志賀直哉「剃刀」論

高橋敏夫の「祖母のために」論はシンポジウムのための発表なので、自著の『文学の帝国』とかいう方向にまとめようとするところはワケが分からないのが当然なので、要約からは無視して構わない。 ただし文学史的な叙述は機会を捉えて「明治40年前後」「19…

20日は志賀直哉「祖母のために」

高橋敏夫の論を取り上げます。 今村仁司の『暴力のオントロギー』という本で展開されている「第三項排除」論をネタにして、志賀のテクストを斬新な角度から切って見せた論。 テクストとそれを料理する道具がマッチした時に、それまでにない味が出せる好例。 …

20日は梶井です。

更新してなかったようで、申し訳ありませぬ。 次回(明日)は梶井基次郎「闇の絵巻」です。 昔、感動した学生が、この作品の図面を描いて見せてくれたことを思い出した。 前回の中島敦「文字禍」は、力のある二人のレポのおかげで刺激されたせいか、今までに…

19日は「蓼食う虫」

二度目の「鍵」論はアヤーキーだったせいか、アナーキーな登場の仕方でレポのくせにかなり遅れた。 結論が出ないというので、出るまで書こうとしたらしいものの、出ないまま時間になって中断したらしい。 ジンセイいろいろなケースがあるから、レジュメが仕…

19日は織田作之助「蛍」

アフターのことばかり記していたら、次回の作品を書き忘れた。 ゴメン!

16日は田村俊子「離魂」です

更新が遅れました。 前回から始まった俊子ですが、最初は俊子研究者の李蓮姫さんの「女作者」論。 珍しい作品を選んだところも含めて、これなら研究をやって行けるという手ごたえを感じさせる発表でした。 詳しくは省略。

久々の執行部批判?  見事な言葉遊び  迷惑な学閥人事

村松・大竹の大ボケペアを筆頭にした執行部に対する批判を続けたい気持はあるものの、今はアホをかまっているヒマはない。 代わりに熱狂的なイチロー・ファンの卒業生から届いた、執行部批判含みのメールを貼りつけておこう。 (誰だか分からないように、前…

卒業生バンザ〜イ!  ゴチソーさま!  安吾は難しい!

なぜか、卒業生から沢山の美味なものが一時に届いたので、嬉しいビックリ! ユカチン一世からお手製の果実酒3種はアフターの際に、酒を飲まない女子も喜んで味わっていた。 いつも酒を差し入れてくれて、合宿にも子連れで参加してくれるので、ゼミでも存在…

次回は白樺派から漱石へ

春学期の感想にも「出席を取ってくれ」という要望があったが、それに応えたので介護体験に行っていた受講生はその証明書類を提出すること。 「藪の中」の読みを発表してもらったら、Iさん(許可を得てなので匿名)が1年生とは思えない模範的とも言うべき私…

12日は安吾「花火」

更新を忘れていてゴメン! かの子「東海道五十三次」は宮内淳子さんから名作だと聞いた記憶があったので、読んだつもりだったけど直前に未読だと判明。 急いで読んでみたら、かの子にしては不思議なテクストでそそられたが、クリマン師範代も同じような感想…

結婚の報告(符・イチローの闘いへの声援)

結婚が必ずしも祝えるものではないながら、一度は味わってみるのもイイ、というのがイチローのいつもの助言。 一生結婚とは無縁だと思っていた卒業生から、という意味でウレシイ報告。 ご存じのヒトが多いと思うので、匿名にしながら分かるヒトには分かると…

菊池寛と芥川龍之介  次は志賀直哉

菊池の「形」論は意見も出ないまま、概論の講義に傾いた。 テクスト(本文)と作品の使い分け、テクストの読みを決定するのは作者だと考えられていたのは半世紀も前のこと。 今では読者それぞれの読みが尊重されるものの、恣意的に読んでもいいということで…

堀辰雄と高見順の発表

今どき堀辰雄を選ぶところにセンスがある、と言っていいかも。 といってもアプローチしにくかったであろうことが伝わってくる両レジュメだったが、已むをえない(けどエライ)。 最初の発表としては、健闘ぶりを賞賛できるものだった。 高見順も同上のことが…

知らないと恥をかく重要語 「研究法」2回分のメモ

小林幸夫の「網走まで」論を丁寧に読んでいる。 (1回目)最初から飛ばした感じだったから、今回から参加した2年生にはワケが分からなかったのも当然か。 何事にもあれ、準備(予習)をしておかないと十分には吸収できないのは当たり前。 この授業は論文要…

11月6日は高見順「虚実」

むやみと忙しくて今日の出し物の連絡が遅れて申し訳ありませんでした。 表題の通りで、梅崎春生と共に私の大好きな作家です。 作品も素晴らしい。テキストも素晴らしい!

知らないと恥をかく重要語

最初から飛ばした感じだったから、今回から参加した2年生にはワケが分からなかったのも当然か。 何事にもあれ、準備(予習)をしておかないと十分には吸収できないのは当たり前。 この授業は論文要約をはじめ、授業準備を怠ると大事なことがたくさんあるの…

11月4日、太宰「右大臣実朝」

うっかりして4日のヒグラシゼミのことを記し忘れていたのかな? 2時から研究室で実朝をやります。 レポは太宰の学大博士・マギーさん(大國真希)さんなので、大いに期待できます。 意欲と関心のある人は集まれ! 今のところ、宇都宮大学と学大の卒業生が…

11月5日はかの子

授業が始まると無闇に忙しい! お蔭でブログの更新が遅れるばかりで、申し訳ない。 26日の林芙美子のテクストは、芙美子が新たな書き方を実験したせいか、分かりにくいテクストに違いない。 その分、後から理解(解釈)してやろうという気持が湧いてきた。…

次は「鍵」

26日の二度目の「老人日記」は学部生で谷崎の卒論を執筆中のカトー君の発表。 突っ込み部分が少なくなく、シッカリやられていたが、卒論のためにはとても良かったと思ったのは、誰よりも本人だろう。 一人で閉じて考えたり書いたりしていると閉鎖的で面白…