ヴァイオリン奏法  樫山大進

遅くなってしまい間に合わないかもしれないけれど、有名な(?)「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組でヴァイオリニストでベルリン・フィルのコンサート・マスターを務めている樫山大進を取り上げていた回の再放送を今夜1時25分からやるのでおススメ。
定期的に見る番組ではないので月曜夜「100分で名著」を見終って(「ソラリス」の第1回目でメチャ面白い)から偶然見始めたのだけれど、意外に面白かった。
樫山は若くしてハードルの高い国際音楽祭のヴァイオリン部門で優勝した時から名前を知っているけれど、ベルリン・フィルコンマスに就任した時はまさかのビックリ!
技術面では世界最高峰のオーケストラの指導的立場に史上最年少で就いたのだから、驚かなくてどうする。
面白かったのはコンマスになってからの苦労で、やはり当初は楽員から受け入れられなかったエピソードであり、ドヴォルザークの「新世界から」交響曲ボーイング(弓の上下)についての私見を提案して指揮者とオケに受け入れられて成功した経緯だった。
第3楽章の部分だったか、それまでのベルリンでは下から始めていた弓使いを上から始めた方が強弱は自然だというのは実演で伝わったけれど、それをオケに提案して説得したのは樫山の実力だと納得・感心したものだ。
終了後の聴衆の感想も披露されていたけれど、「これまで聴いた新世界の中で最高の演奏だった」というのはホンネだと思った。
指揮者がベネズエラの音楽教育の最大の成果だと思われる若手・ドゥダメルだったので、樫山の意欲が素直に受け入れられたものと思われるけど、部分的にしか聴けなかったけどモノスゴイ演奏だった。
確かにこれまでに無い素晴らしい演奏だと感じたけれど、全曲の演奏を聴ける機会はないのだろうナ、今夜間に合ったらご自分の耳で確認してください。