メタフィクション  小川洋子  吉行淳之介

小川洋子「失踪者の王国」、レポがそれぞれの異なる読みを出したので問題点がはっきりしました。
洋子は春樹の影響をそのまま取り入れるので、メタフィクションの方法を真似てみました、という感じのテクスト。
「私」が語ったものがそのままテクストとして残ったという読みと、「私」が語ったものと「私」が語った「小説」とは異なるという読みとが対立した面白かったです。
いずれにしても、小説についての小説というテクストなので、刺激的な問題で考えさせられました。
レポの二人も自分の読みを貫いて、かつ英語の映画も読み通せたようで何よりでした。
こんな演習授業に参加している学生がいることも脅威ですが、こんなメンドウなテクストを取り上げるなんさすが昭和ゼミだな、、、、と感じています。