順調以上な滑り出し  次回は花袋「一兵卒」

梶井基次郎「愛撫」というクセモノだったのだけど、レポが二人とも期待以上によく準備をしてきたのでハナから熱気に溢れた議論を聴かせてもらった。
こちらが体調を崩していたので、時々補う程度であとは聴いていられるというのは楽で良かった。
上級生も含め、さすがに各ゼミのツワモノが集まっただけあって、ポイントを押さえながら充実した議論ができていて感心するばかり。
半分以上の参加者が発言したというのも、初めてのことで驚いた。
ただ一番気になったのは、レポが揃って語り手の「私」を女性と読んでいた点で、女性だと不自然になる表現が2〜3か所あって説明しにくいこと。
もちろん作者が男だから「私」も男だという読みは全く無効。
太宰の<女語り>の見事さと比べるまでもなく、「私」は女性とは読めないと思う。
1〜4年生の表コミの学生が多く参加している珍しい学年だけど、意想外に少なからぬヒトが5時限も残り、熱く語っていて今後も楽しみ!
猫の爪が男性性の表象だという読みには苦笑したけど、そのミチの権威(?)であるカズミンさんが賛意を示したのだからそうなのかも・・・
5月1日は田山花袋「一兵卒」