「マチウ書試論」

先ほど何十年ぶりかでリューメイの「マチウ書試論」を読み返し始めたけれど、一昨日の学会に来ていたナオさんから「難しい」と言われたのを思い出して「さもありなん」と思った。
そもそも親しみの無い名前が次ぎから次へと出てくるから面食らうのももっとも。
マチウがマタイだとはゼミ案内に書いておいたけど、吉本はフランス語で読んだようですべての名前をフランス語の発音で表記されているから、そのつもりでいないとサッパリわからないだろう。
ジェジュはイエス、ジャンはヨハネ、エロド王はヘロデ王などだけれど、その他は分かりやすいと思われる。
固有名ではないけれどリューメイ独自の言い方があり、ヘブライ聖書は旧約聖書で原始キリスト教新約聖書だと思って読まないとワケが分からなくなるので注意を要する。
ボクが読んでいるテクストは『吉本隆明全著作集4』(勁草書房、昭和44年)なのだけれど、「1」の3ページ目辺りに「ミケ書五の一には」とあるのは「ミカ書」のことだけれど、「五の一」ではなく「五の二」が正しいので、リューメイの注記(や引用も?)には注意を要するようだ。
吉本隆明の思想の原点に分け入るのはタイヘンだけれど、どのくらいの参加者が期待できるのかな?