ステッキ購入  官兵衛の似姿   那珂太郎 (2・27)

昨日はヒザの治療の日だったのだけど、前夜から特に痛むので歩行がタイヘン、歩き始めてキツイなら国立駅に行く途中の眼鏡屋がステッキを売っているのを知っていたのでゲットした(4000円弱)。

まるでその姿はテレビでも見た如水(黒田官兵衛)だという自意識が芽生えたネ。

如水は策謀家で秀吉に権力と取らせたことでも知られているし、息子の長政は明るい性格で知られていて対照的だけど、イチローにはその両面が具わっているという自覚も生じたのも面白い。

如水になってみて意識したのは、人々は障害者に対してどのような態度をとるかということ。

イチロー等のように老人や障害者を見ると道を空けるかどうかということ。

意外にステッキを見るとよけてくれる人が多かったので、日本人もまだ捨てたもンじゃないと嬉しかったナ。

 

大好きな那珂太郎の傑作詩「〈毛〉のモチーフによる或る展覧会のためのエスキス」に出てくるフレーズ、《すてきなステッキ すて毛なステッ毛》が思い出されて笑ったネ。

《からむからだふれあふひふとひふはだにはえる毛》で始まるケッサク詩は宇都宮大学時代から授業でも頻繁に取り上げて紹介したけれど、宇大では4月最初の授業でオリエンテーションとしてこの詩を解説したものの、出席表を回しておいたら授業後に「出席した証拠になるから、先ほど書いた名前を消して欲しい」と言ってきた女学生が2人いたので可笑しくて今でも笑える。

こんな卑猥な作品を知ってしまったことを、自分のジンセイから消去したいという要望らしい。

「お父さん・お母さんに知られたらタイヘン!」という心配のようだったけど、詩の芥川賞と言われるH氏賞を受賞した那珂太郎の作品に対して、いかに無礼な態度かと思うと笑いが止まらない。

宇都宮はまだまだ未開な土地かと思ったけれど、その後の種々の授業に対する反応を鑑みて、「からむからだ~」に拒絶反応をしたのはごく一部の女学生だと知って安心したものだ。

もちろん学大でも学年による差異は明らかで、意外にミチル姉さんの学年は、授業でセックスにからむ言葉だけでも拒絶反応があるとのことで失望したものだ。

ミチル姉さんやチカちゃんだけは偏見からフリーだったけど、大方の女学生はカマトトそのものでお話しにならないレベルで困ったとのこと。

宇大と学大の学生は大方サイコーだったけど、時にはボクの趣味に合わない学年もあってツマラナイ思いをしたものの、学年ごとにカラーがあるのは仕方ないことだった。

人類皆兄弟とはいうものの、兄弟にはなりえない他者だっているものサ。

ただ童貞・処女を売りにして下ネタに過剰反応を示しているかぎり、文学研究には立ち入れないと知って欲しかったネ。

誤解のないように付しておくけど、那珂太郎の作品は下ネタばかりじゃないからネ。

『音楽』は戦後を代表する詩集の1つだネ、おススメ !