【状況への失言】イスラエルを平和祈念式典に招待できるか?  松井一実広島市長の右翼的偏向は杉田水脈並み  鈴木史朗長崎市長は鈴木一実と正反対

 実はフワちゃん事件について記したのは、東京新聞の8月10日の「本音のコラム」という記事に師岡カリーマという人が「同列」という表題で、原爆の日の式典にイスラエルと招待しなかった長崎市に対し、日本以外のG7諸国の大使等が連盟で「イスラエルが除外されるなら我々も高官の参加は困難」と警告していたと明かしていた欄があり、そのすぐ下にフワちゃん事件が取り上げられていたからだ。師岡さんに言わせれば、未だに謝罪していないアメリカ政府に長崎の式典に参加する資格などないということになり、イスラエルが招待されないなら自分も欠席するとしたアメリカ大使こそ、式典には場違いだという師岡さんの主張には十分な説得力を感じたネ。師岡カリーマ氏については何も知らないけど、東京新聞のこのコラムの執筆者の女性陣として斎藤美奈子ともども読ませる記事を載せている。

 一方の男性陣は新味のない顔が並んでいるのでほぼ読まないけど、その中の1人である前川喜平文科省の役人の頃にチョとウサン臭いことやってたネ)が「広島市長と長崎市長」と題して書いていたので読んだヨ。上記の記事の翌日のコラムで、6日の広島原爆の日イスラエルを招待しながらもパレスチナを招待しなかった松井一実広島市長は、「ガザでの殺戮を容認しているかのように見える」と断じている。イスラエルを招待するか否かはパレスチナを招待することと関連しているのだろうと(他の記事から)察していたけど、前川氏のお蔭でもっと薄汚いウラがあることを知った。

 《松井市長は毎年の新規採用職員研修で教育勅語を引用してきたという。昨年は市の平和学習教材から「はだしのゲン」の引用が削除された。松井市長の平和への姿勢に疑念を抱かざると得ない。》

 さすがに元文科省役人でウラ事情まで見抜き、松井一実という広島市長の隠れた犯罪を暴いてくれているので貴重な記事だネ。ほとんど杉田水脈並みの右翼的発言であり、こんなクソが広島市長だというのは理不尽な印象が強い。今どき教育勅語を引き合いに出したり、「はだしのゲン」の出版にも圧力をかけたりとか、とても被爆市の市長としては許しがたい存在だ。こんなクソを市長としている広島市民よ、恥を知れ!

 

 前川氏は続けて鈴木史朗長崎市長パレスチナを招待しながらイスラエルを招待しなかったことに触れ、鈴木市長自らは「政治的な理由ではない」と言っているものの、明らかに「政治的理由」が読み取れるとする。鈴木市長は6月の段階で駐日イスラエル大使に「被爆地の市民は心を痛めている」と即時停戦を求めつつ、招待を留保する書簡を送っていたそうだ。「自衛」の名の下に殺戮をくり返している点ではロシアもイスラエルも「同列」だ。前川氏の末尾の一言には共感を禁じがたい。

 《鈴木市長の決断は人類の良心の発露だと言ってよい。》