どう見ても娼婦でしょ。

忙しいので、ボランティアでやっている自主ゼミの記事更新が後回しになるのは許せ。
1月9日は中也の詩。
桐原書店の教科書にも載せた有名な「骨」は、レジュメも問題なくて議論が深められた模様。
遅れて参加したら、殆ど知られていない「わが喫煙」という作品を議論していた。
議論を聴いていると、どうもオカシイ。
恋人か夫婦の関係として読もうとしているのでビックリ!
「おまへのその、白い二本の脚が、/夕暮、港の町の夕暮、/によきによきと、/ペエヴの上を歩むのだ。(中略)
おまへが声をかけるのだ、/どつかにはいつて憩むまえせうと。」
これが全2聯の中の第一聯である。
白い脚・夕暮・港・声をかける等々で、港町のコールガールであるのは明らか。
優れもの揃いの(或いは男女ともスケベばっかりの)昭和ゼミのレベルが疑われるような議論をしていた。
3人のレジュメの中、登場する女を「遊女」の可能性もあると記していたのはオトナのマッチンだけ。
しかし「遊女」ではお店で買う女になってしまうので正解ではない。
やはり娼婦、或いはコールガールとして読まないと、「私」が「かなしく煙草をふかす」気持が汲み取れない。
解ったか!!!


16日は休日で23日は久々にユメキューで「瓶詰地獄」。
これはさすがに読み間違いようがない。
それもアタマのイイ二人(キンジョー君とケイちゃん)がレポなのだから、作品理解も議論もスッキリ。
おまけに司会がまた理解が良すぎて、議論の推移を透明にしてくれる。
皆の驚きがよく分かり、テクストが簡単過ぎて味気ないくらい、という印象だった。
とにかく9日とはエライ違いでありました。