鷲田清一  小池昌代

朝日新聞の朝刊に「折々のことば」というのがあって、昔「折々のうた」(大岡信)の続きみたいなものなんだろが、詩歌ならジャンルという範囲があるからやり易かっただろうけど、鷲田さんのはジャンルを取り払って探しているからタイヘンだろうと思う。
鷲田さんだからできるという気もするが、難しさと苦労が伝わってきて同情することも多い。
あまり注目してなかったのだけれど、共感できるものに出会うことがあるので最近では目を通すことが少なくない。
言葉自体と鷲田さんの解説はあまりピンと来なかったけど、小池昌代という詩人で小説家が取り上げられた時は嬉しかった。
この人の詩集(といっても思潮社の現代詩文庫だけど)はまだ読み通していないけれど、文章が良くてエッセイは桐原書店の教科書にも載ってるし、大体自家に揃っている小説もけっこうイケル。
とにかく言葉の感覚が並みの詩人の数十倍研ぎ澄まされているのでおススメするしだい。
鷲田さんが引用している言葉は『散文集 産屋』からだが、これは持ってないのでいつかゲットしようと思う。