宮台真司

宮台真司がまだ都立大(現・首都大学東京)の助手だった頃、テレビで見た時にその目付きでイッチャッテル印象を受けて危険を感じたのを覚えている。
間もなく少女のブルセラ(未だに正確な意味を知らない)とかエンコウ(これは知ってる)が話題になった時に、堂々と彼女たちの背中を押している感じがしたのでアブナイ奴だと怖れたものだ。
若い研究者にしばしば見られる机上の空論を吐いて、背中を押された少女たちがその後立ち直れないほどの不幸を背負わされても責任も感じないし・反省もしていないということを、同世代の研究者からも学生からも聞いてやはり想定内のことが起こったと怒りを感じたものだ。
当時、河合隼雄さんが少女たちに「魂が汚れるから止めなさい」とアピールしていて、「魂」とは何かも話題になったと記憶しているが、河合さんの言うことの方が賛成できた。
先日、国立駅前の古書店ゾッキ本の中に彼の著書『成熟社会を生きる若者たちの行方』(最初の著書らしい)というのが300円で出ていたので買ってきた。
まだ読み始めたばかりだけれど、呼んだかぎり予では予想どおりバカじゃないから、宮台がなぜ売春少女の背中を押すようなことをしたのかが分かるかもしれない。
反社会的存在に対して積極的に同調した著名人としてすぐ浮かぶのはサルトル大島渚(映画監督)だが、宮台もそれを狙ったのかもしれないものの、判断力が育っていない少女たちに同調してばかりしては結果が悪いのは当たり前だろう。
宮台本ばかり読んでいられない状況なので、こちらの誤解であることが晴れるを期待しつつチビチビと読んでいきたい。