【状況への失言】クルド人に対する差別は日本の恥!  緒方貞子  「アナザーストーリー」  杉田水脈・ネット右翼ら人間のクズどもとの闘い

 今NHKBSの「アナザーストーリー」が緒方貞子を取り上げている再放送を見ている。数日前からブログに記そうと思いながら果たせていないクルド人に対する抑圧から始まったので、(以前にも書いたとは思うものの)この機会に書いておこう。イラクやトルコ・シリア・イランなどに分散して生きているクルド人は、歴史的に国を持てぬまま弾圧を受け続けている「国を持たない最大の民族」(東京新聞、4月29日)と言われている。個人的には昔サダム・フセインの毒ガス爆弾によって大量の市民(中には赤ん坊を抱いた女性もいる)が、地上に横たわっている映像から受けたショックが今も持続している。ブチャでロシア兵の銃弾を浴びて殺されたウクライナ市民の血まみれの死体とは異なり、クルド人の死体は生きていた時と同じ姿のまま静かに横たわっていた。プーチンに対する殺意と同じものをフセインに感じたものだ。

 トルコ国籍のクルド人が抑圧に耐えかねて川口市中心に埼玉県南部で暮らすようになった(1990年代~)と知った時には、嬉しさ半分心配半分だったものだ。一般に排外的な「島国」日本人がよくぞ見かけからまるで異なるクルド人を受け入れたものだという喜びと共に、必然的に発生せざるをえない葛藤から起こる事件が起きたらクルド人の居場所がなくなるという心配だネ。日本人移民の歴史に基づくブラジル人が日本でそれなりに上手く共存している例は、ボクの知る限りでも浜松や群馬県の一部にあるけれど、クルド人はそうした歴史を持たないので想像を絶する困難さがともなったことだろう。

 数年前にテレビ番組で埼玉住民とクルド人が上手く共存している様子が特集されていて安心したものだけど、そのまま何ごともなく終るということは考えにくかった。しかし今クルド人が問題視されているのは、例によって杉田水脈のようなクソと協働する「ネット右翼」がクルド人排除の運動に暗躍しているからだ。東京新聞の記事によると、クルド人が経営する飲食店に「出ていけ」という電話がシツコクきたり、時には営業中の店に押しかけて「出ていけ」と怒鳴られたこともあるという。明らかに杉田水脈のように、ヘイトしか生き甲斐を持たない狭量な低能どもの仕業だネ。

 

 クルド人の側では、東日本大震災熊本地震に際してはガレキ撤去などのボランティアに駆けつけたり、先般の能登自身でも2度炊き出しに出かけたとのこと。ふだんでも南埼玉の蕨(わらび)駅前などで夜の巡回をしたり・定期的にゴミ収拾も続けているとのこと。にもかかわらず難民申請が認められたクルド人がたった1人しかいないという日本の状況は、クルド人にとっては楽観できるものではない。それでもヘイトが激しさを増す一方では支援の輪に加わる日本人も増えているとのことで(東京新聞)心強いかぎり。

 上記の飲食店経営者はトルコからの迫害を逃れて13歳で来日したそうだが、「日本人は優しいので日本に来て良かったと思っていたものの、最近は落ち込むことが多い」とこぼしているそうだ。杉田水脈をはじめとする「ネット右翼」の人間のクズ共からの迫害から守るため、我々自身がヘイト連中と闘う姿勢をとり続けて行かなければならないネ!

 

 「アナザーストーリー」では緒方さんが続けてルワンダ(先日濱田岳が涙を流したという紛争)やボスニア・ヘルツェゴビナでも大活躍した話に展開するのだけど、それは機会を改めて。