【見る】昭和天皇の「反省」  元宮内庁長官の証言

ヒロシマナガサキの日や終戦記念日の時期には、原爆・戦争に関わる貴重な番組が放送されるのでありがたい。今年も少なからぬイイ番組が、NHK中心に放映されたのは嬉しい限り。それぞれ近々再放送されるだろうから、見逃した人は留意しておくべきだネ。

今(20日夜)はNスぺの「昭和天皇は何を語ったのか」という番組の再放送を見ていて驚いているのだけれど、戦後の初代宮内庁長官田島道治(みちじ)という人の「拝謁記」初公開を元に、ドラマ仕立てを含めて戦後の昭和天皇の言動を再現していて興味深い。昭和天皇役の役者(片岡孝夫と言ったかな?)も力演していたけど、やっぱりヒロヒトさんに似ているのは先日呑み部で一緒に楽しんだヘイカ(元昭和ゼミ長)の方がソックリだと感じたナ。

ともあれ1952年の講和発効記念の演説「おことば」の1年がかりの草稿をめぐって、ヒロヒトは戦争にまつわる「反省」という言葉にこだわったという証言は意外で興味深かったネ。残念ながら「反省」という言葉は吉田茂の判断で削除されたとのことだけれど、天皇の戦争責任論や退位論が蒸し返されるのを避けたということらしい。

 ヒロヒト張作霖爆殺に関し当時の田中義一首相を追及したものの、表面的な対応だけで済まされたとか、2・26事件でも本気で怒って反乱軍弾圧を指示したということらしいものの、その後の軍の横暴を抑えることができずに国民のみならず、他国の民に困苦を強いたことを「反省」していたと知り、少々気が晴れた思いがしたものだ。南京大虐殺も軍や側近ではなく「下々(しもじも)」からの情報で知り、心を痛めたということだった。未だに「虐殺は無かった」と信じたがっている右翼やネトウヨとは、一線を画していたということだネ。

とにかく再々放送があったら、お見逃しなく!