【ゼミ部】「ジミ・ヘンドリックス・エクスぺりエンス」は芥川賞候補作だった

 「ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス」昨夜読了。「死んでいない者」は未了ながらとても感心したけれど、「ジミヘン」はあまり面白さを感じなかったネ。サトマンによれば芥川賞候補になったけど、受賞は又吉直樹「火花」等の時だったそうだ。自家にそれが載った『文藝春秋』があったので選評を読んだら、「ジミヘン」は僅差で賞を逃したとあってチョッと驚き。「火花」も最初の部分しか読んでいないけど、「ジミヘン」に比べれば筆力を感じるし面白いからネ。「死んでいない者」だったら「火花」と同時受賞、といったところかな。

 例えば小川洋子は、《ほんのわずかの差で(略)受賞を逃したのは、残念なことだった。》と記しつつ、《止めようもないはずの時の流れから、楽器だけが奇妙な形で切り取られ、そこに放置される。》と言っているのは傾聴に値するかも。その他、高樹のぶ子奥泉光も高評価だけど、山田詠美の《題名がこれなら、もっと名は体を表わすような試みであって欲しかった。ジミ・ヘン成分少なすぎ。》という選評は一番共感できたネ。でも詠美は《でも、普段言葉にしないものをあえてしようとする気構えが良い。》とも付している。さらに《近頃、時間フリークな小説が多いね。》とも言っているけど、あまり深入りすると発表者のサトマンのジャマになってはいけないので止めよう。

 

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